ザガーロ

ザガーロとは

ザガーロはデュタステリドを主成分とするAGA(男性型脱毛症)治療薬です。容量は2種類あり、0.1 mgのものと0.5mgがあります。イギリスの製薬会社のGSK(グラクソスミスクライン)が開発をした男性型脱毛症治療薬です。販売開始当初は前立腺肥大症の治療薬として使われていましたが、抜け毛を抑える効果が認められ、同じ成分を使用してAGA治療薬として転用されることとなりました。ザガーロは5α還元酵素阻害薬に分類されており、他にはプロペシアやアボルブも同じ5α還元酵素阻害薬に含まれています。5α還元酵素は男性ホルモンのテストステロンと結合することで、DHT(ジヒドロテストステロン)を生み出します。このDHTは髪の毛の成長サイクルを乱す作用があり、AGAの発症要因となります。ザガーロは5α還元酵素の働きを抑えることでAGAの発症を妨げる薬剤です。

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ザガーロの効果

髪の毛は通常3年から5年成長を続け、自然と抜け落ち休止期を経て再び生え変わる「ヘアサイクル」が存在します。5α還元酵素は男性ホルモンであるテストステロンと結合しDHTを生み出します。このDHTはヘアサイクル内の成長期を6ヶ月から1年にまで縮める働きがあり、AGAが発症すると髪の毛が成長する期間が短縮されてしまい、弱い毛のまま抜け落ちてしまいます。
このザガーロはAGAの原因物質であるDHTの発生のカギとなる5α還元酵素の働きを抑止することで髪の毛の成長サイクルを正常に保ちます。

ザガーロの服用開始後、2週間~6週間にかけて一時的に抜け毛が増えることがあります。これは「初期脱毛」と呼ばれる現象で、ザガーロの効果によってヘアサイクルが正常化され、一旦髪の毛をリセットして生え変わらせる現象です。
初期脱毛は服用中のすべての方に起きる現象ではありませんが、抜け毛が増えても薬剤の服用を続けてください。ザガーロの服用を断続的に行うと初期脱毛を繰り返すことになりますので、服用の継続を心掛けてください。

ザガーロの服用方法

1日1回1錠を毎日服用します。食事の影響は受けませんので、食前食後どちらでも服用が可能です。ザガーロの血中濃度を安定させるためには24時間ごとの服用が必要です。毎朝の洗顔後や朝食の後など、毎日同じタイミングで服用する習慣を身につけましょう。
また、薬剤の代謝が肝臓で行われる為に飲酒後の服用は避けるよう心掛けてください。お酒に含まれるアルコールは肝臓への負担が増える他にも、血管を収縮させる恐れがあります。頭皮へ繋がる血管はとても細く髪の毛の成長の妨げになります。
ザガーロの服用中は飲酒を抑えるのが賢明と言えます。

ザガーロの副作用

ザガーロの副作用で主なものは勃起不全、性欲減退、精液減少などがあります。いずれの副作用も発症率は低く5%未満と考えられています。勃起不全などの症状はバイアグラを始めとするED治療薬を服用することで対処ができます。
この他、ザガーロは前立腺がんの腫瘍マーカーPSA(血清前立腺特異抗原)の数値を変化させます。
ザガーロを服用中に健康診断を受ける場合は、担当医師にザガーロ服用中であることを伝えてください。

ザガーロの禁忌事項

未成年者の服用は安全性の確認が取れていないため服用が出来ません。ザガーロを含む5α還元酵素阻害薬に過敏症を持っている方も服用が出来ません。ザガーロは妊産婦・授乳婦・小児などは禁忌となります。
主成分であるデュタステリドは経皮吸収される為、薬剤の管理は適正にしましょう。また、デュタステリドの血中濃度がゼロになるまで半年間必要となります。ザガーロの服用から半年間は献血をすることができませんので注意してください。

ザガーロは医薬品のため、処方には医師の診察が必要となります。ザガーロは抜け毛を抑える効果はありますが、髪の毛を増やす効果は多くはありません。当院で取り扱いのあるミノキシジルや亜鉛のサプリメントと併用することで相乗効果が期待できます。
お薬の飲み合わせや細かい説明が必要となりますので、ぜひ一度医療法人社団 康英会 メンズクリニック ユナイテッドにご相談下さい。

参考:GSKPro|医薬品インタビューフォーム|ザガーロカプセル0.1mg,0.5mg

この記事の監修者

ドクター

ユナイテッドクリニック
総院長

細田 淳英

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【経歴】

平成15年3月 帝京大学医学部卒業
平成15年5月 帝京大学医学部付属病院勤務
平成19年4月 帝京大学ちば総合医療センター勤務
平成22年4月 山王病院勤務
平成25年10月 池袋ユナイテッドクリニック開院