リベルサスのシートが縦に切れない理由は？保管時の注意点も解説

リベルサスのシートが縦に切れない理由は湿気から保護するため

リベルサスは湿気に弱く、ミシン目以外で無理に切ろうとすると、ポケット部が破損して空気に触れてしまう可能性があります。

携帯しやすいようにシートを小分けにしたい方もいるかもしれませんが、縦には切らないようにしましょう。

なお、2024年2月にリベルサスの添付文書が一部改定され「やむを得ず切り離す場合には、PTPシートのポケット部分を破損しないようにすること」と追加されました。（※1）

ミシン目以外で切り離すのは推奨されませんが、事情がある場合はポケット部を破損しないようにすれば、小分けにすることは可能です。

【医師からのコメント】

これはリベルサスに限った話ではありませんが、錠剤を湿気の多い場所で保存すると結露が生じ、結露した水分が薬の成分に影響を及ぼして十分な効果が得られなかったり、思わぬ副作用を起こったりする可能性があります。

（※1 参考）一般社団法人 日本くすりと糖尿病学会｜【速報】リベルサス錠の添付文書が一部改訂（2024年2月5日付）されました。

リベルサスは縦に切れないことから偶数錠での処方が原則

リベルサスはシートを縦に切れないことから、奇数錠では処方されません。

実際に各クリニックのホームページを見ても、30日単位での処方が多いです。1ヶ月分と書かれている場合も、30錠の処方となるため注意しましょう。

リベルサスを無理やり縦に切った場合のリスク

ポケット部を破損しなければ縦に切ってもリスクはありませんが、基本的には縦に切らずに保管するのが望ましいです。

もしポケット部を破損した場合、リベルサスが空気に触れることで以下のようなリスクがあります。

それぞれのリスクについて詳しく解説します。

劣化により効果が減少する

リベルサスが湿気によって劣化すると有効成分が分解され、効果が減少する恐れがあります。

せっかくリベルサスを飲んでも、思ったように食欲を抑える効果を感じられず、ダイエット効果が得られないかもしれません。

効果が減少しては意味がないので、劣化させないように気をつけましょう。

劣化により思わぬ副作用が起きる

リベルサスが湿気によって劣化した場合、成分に化学変化が起こることで思わぬ副作用が起こるかもしれません。

薬が効きすぎることで、吐き気や腹痛などの胃腸障害が強く出たり、低血糖の症状が現れたりする危険性があります。

リベルサスの副作用は添付文書に記載されていますが、記載されているのはあくまで適切に保管して正しく服用した場合の副作用です。

劣化したリベルサスを服用した場合、報告されていない副作用や頻度の低い副作用が出る恐れもあるため、劣化させないようにしましょう。

リベルサスの正しい保管方法

リベルサスの正しい保管方法は、以下の通りです。

それぞれ詳しく解説します。

直射日光を避け湿気が少ない場所で保管する

リベルサスは直射日光を避け、湿気が少ない場所で保管しましょう。室温（1〜30℃）での保管が望ましいです。

なお、冷蔵庫での保管は推奨されません。室温に戻る際に結露が発生し、湿気を帯びる可能性があるためです。

使用直前までシートから取り出さない

リベルサスは湿気に弱いため、使用直前までシートから取り出さないことが大切です。

シートには、薬を紫外線や湿気から守る役割があります。薬をピルケースで保存する人もいますが、リベルサスには適さないためやめましょう。

持ち運ぶ場合はミシン目で切り離す

リベルサスを持ち運ぶ際は、シートをミシン目で切り離しましょう。

1錠ずつ持ち運びたい人もいるかもしれませんが、縦に切るとポケット部を破損し空気に触れる恐れがあります。

湿気により薬が劣化すると、十分な効果を発揮できません。

リベルサスを効果的に服用するには

リベルサスを効果的に服用するには、以下のことを守りましょう。

順番に説明します。

医師に指示された用法用量を守る

リベルサスの効果を発揮するには、医師に指示された用法用量を守って服用することが大切です。

自己判断で錠数を変えたり、服用タイミングを変えたりすると十分な効果を発揮できず、ダイエット効果が減少します。

服用方法によっては、効果が強く出すぎて重篤な副作用が出現する恐れもあるため、安全のためにも医師の指示はしっかり守りましょう。

空腹時に服用する

リベルサスは空腹時に、コップ半分の水（120ml以下）とともに服用してください。1日の最初の飲食前に服用する必要があるため、起床時が推奨されます。

朝起きて最初に水を飲むタイミングで、リベルサスを服用すると良いでしょう。

水道や冷蔵庫、ウォーターサーバーなどの近くにリベルサスを置いておくと飲み忘れを防止できます。

お茶やコーヒーなどで服用しない

リベルサスはお茶やコーヒーなどでは服用できません。水以外の飲み物で服用すると、リベルサスの効果が減少する恐れがあります。

効果を十分に発揮させるためにも、必ず水で服用しましょう。

服用後30分間は飲食しない

服用後30分は飲食しないようにしましょう。食べ物や飲み物だけでなく、他の薬の服用もNGです。

リベルサスは食事の影響を受けるため、服用後に飲食すると有効成分が吸収されにくくなります。

服用後の飲食による影響を調べた試験では、絶食時間が30分より短いと効果が十分に発揮されないことがわかっています（※1）。

リベルサス服用後は30分飲食できないことも考慮して、朝のスケジュールを立てましょう。

（※1 参考）MSD Connect｜リベルサス®錠の服用方法の設定根拠と服薬指導のポイント

服用を継続する

リベルサスの効果を感じるには一定の期間以上、服用を続けることが大切です。

リベルサスは食欲を抑え食事量を減らすことで、ダイエット効果を期待する薬です。カロリー摂取を抑えた日々を継続することで、はじめて効果を実感できます。

個人差はありますが、すぐには効果が出ないため数ヶ月は服用を継続しましょう。

まとめ

リベルサスのシートが縦に切れない理由は、薬を湿気から守るためです。シートを縦に切ってポスト部を破損するとリベルサスが空気に触れ、劣化する恐れがあります。

リベルサスは湿気に弱いため、適切に保管しましょう。直射日光を避けて室温（1〜30℃）で保管するのが望ましいです。

正しく保管・服用することで、効率的なダイエット効果が見込めます。

ダイエット目的でリベルサスを服用したい場合は、ぜひ当院までご相談ください。10分程度のオンライン診療を受けていただくだけで、リベルサスの郵送が可能です。