ビガー（Vigor）2020治療

【日本で唯一の医療機器】

Vigor(ビガー)2020は、陰圧式の勃起補助具のひとつです。厚生労働省から管理医療機器として認可を受け、2021年10月に株式会社A＆HBが販売を開始しました。過去に厚生労働省から承認された「VCD式カンキ」という陰圧式勃起補助具がありましたが現在は生産を終了しています。そのため、2025年5月現在、日本で購入できる陰圧式勃起補助具はVigor(ビガー)2020のみです。日本泌尿器科学会・日本性機能学会が定めた「ED治療ガイドラインで」でも推奨されています。（※１）→ED診療ガイドライン第3版

〔ED治療先進国アメリカの状況〕

ペニスサイズ増大治療については、先進国米国では政府機関の食品医薬品局（FDA）で認可された「ペニス増大ポンプ」が1970年代から製造販売され50年以上が経過して、多くの治療実績が集積されています。

〔日本の状況〕

日本においては、ペニス増大ポンプは一時期「カンキ」という製品が厚生労働省の認可を得ましたが販売中止となり、厚生労働省の認可のない「おもちゃ」としての製品のみ存在していました。しかし、2020年に勃起補助具ペニス増大ポンプの一種となる「陰圧式勃起補助具ビガー2020」が厚生労働省から「特定管理医療機器」として承認され発売されました。

【ペニス増大効果】

勃起フィットネス（ビガー（Vigor）2020を使用し、１日陰圧１０分間、２日に１回又は週２回以上の勃起トレーニング）で性的な刺激があると、陰茎の動脈が拡張し、海綿体へ平常時よりも多く血液が流れ込みます。海綿体が血液を吸い硬くなることで勃起が起こります。ビガー（Vigor）2020により毎日勃起（射精は不用）を繰り返すことで、陰茎の線維芽細胞が増殖し、血管の拡張が促進されます。線維芽細胞は勃起回数が増えれば増えるほど細胞自体が増えるので、ビガー2020で勃起回数が増えれば、ペニスの血管の健康促進・血流改善により様々な男性性機能改善効果が期待できます。そして、このビガー2020の勃起フィットネスにより、ペニス細胞に定期的な刺激が継続すると、筋トレのように細胞の改善・成長、ペニスサイズの増大が期待できます。実際に、ビガー2020を使用した患者様からペニスサイズ増大等の下記の報告（※5）があります。

〔ED治療先進国のアメリカの状況〕

ED治療の先進国であるアメリカでは、陰圧式勃起補助具は1982年に米国食品医薬品局の承認が下り、1996年に米国泌尿器学会によってED治療として推奨されました。その後1998年に代表的なED薬バイアグラが誕生しED治療薬がED治療の主流となりました。しかし、服用できない場合がある等ED治療薬の万能性への限界が認識されるようになり、前立腺全摘後等のED治療で陰茎リハビリテーションとして陰圧式勃起補助具による勃起トレーニング効果が再評価され広く普及するようになりました。

〔日本の状況〕

日本では、日本泌尿器科学会／日本性機能学会が定めたED診療ガイドラインの治療方針（※1）で、ED治療薬が服用できない方・効果が不十分の方・重篤な副作用がみられる患者様には、第2選択治療として「陰圧式勃起補助具」を使用するように記載されていました。しかし日本では厚生労働省が承認する陰圧式勃起補助具は未発売でした。このような背景と多くの専門医のニーズを踏まえ、陰圧式勃起補助具「ビガー（Vigor）2020」が開発されました。2025年5月現在、国内では、厚生労働省承認で治療効果が報告（※1）されている陰圧式勃起補助具は2021年10月に、株式会社A&HB社が販売を開始した「Vigor（ビガー）2020」（※6）のみの状況です。

〔性機能のリハビリテーション〕

性機能は人間本来の機能であり、性機能障害は男性の生活の質（QOL）の低下につながります。人生を豊かにするために「性機能の改善、性機能低下の予防」という性機能のリハビリテーションが重要になります。性機能のリハビリテーションとして陰茎リハビリテーション（Penile Rehabilitation）があります。

〔ビガー（Vigor）2020による勃起トレーニング〕

勃起トレーニングとは、陰圧式勃起補助具ビガーを陰茎に装着し繰り返し勃起させることにより陰茎勃起機能の改善に向けた陰茎リハビリテーションを繰り返すことです。
具体的には、勃起フィットネスとして、ビガー（Vigor）2020を使用し、１日陰圧１０分間、２日に１回又は週２回以上の勃起トレーニングを推奨します。

〔陰圧式勃起補助具ビガー（Vigor）2020の活用〕

〈手術によるED発症〉

ED多くは、高血圧や糖尿病などの生活習慣病によって引き起こされる動脈硬化や血管内皮機能障害によって発生するEDとされています。こうした多様な原因の中で、外科手術後に発生するEDは、比較的難治化する傾向が高く、手術後に発生しやすいものとしては、膀胱、前立腺、腎臓、精巣に対する外科処置が性機能障害を引き起こしやすいとされています。

〈ED発症の予防〉

一方、EDの予防に関しては、勃起がある程度の頻度をもって発生していないとEDになってしまう傾向があります。例えば前立腺癌の手術後、陰茎の安静期間が長くなる事は、術後EDの発生率を上げてしまうことが懸念されます。そこでED発症リスクを軽減するために、術後早期の段階で勃起を人工的に引き起こすという陰茎リハビリテーションが行われます。具体的には陰圧式勃起補助具ビガー（Vigor）2020等による勃起トレーニング、ED治療薬服用、陰茎海綿体内注射治療、陰茎内にプローシスというシリコンを埋め込む外科治療等があります。

〈近年の新しい治療の動き〉

① 陰茎リハビリテーション

従来、日本では陰茎への注射・手術といった直接の身体リスクを伴う治療が術後ED治療の主流でした。しかし近年は、治療方法が多様化し、陰茎への酸素と血液流入を増加させ血管機能を改善し、勃起機能を改善する真空勃起装置を使用する真空療法（VT Vacuum Therapy）である陰圧式勃起補助具ビガー（Vigor）2020が、陰茎リハビリテーションとして第一線の治療で活用（※7）されています。

② 陰茎血管若返り効果

また、陰圧式勃起補助具の使用により血流速度や動脈の血管の太さ、陰茎の血管密度が改善することが臨床試験でも報告されています。（※8）ビガー（Vigor）2020を使用することで陰茎に酸素や栄養を含んだ血液の流れを作り出すことができ、血流を促すことによって陰茎血管の若返り効果が期待できます。

③ 男性疾患にも有効

さらに、ビガー（Vigor）2020は、男性不妊、心因性ED、糖尿病や高血圧・高脂血症といった生活習慣病、脊髄損傷、前立腺がん、膀胱がん等にも有効である可能性があることがわかってきています。実際にビガー（Vigor）2020の使用で夜間の頻尿が改善した例もあります。このように性機能改善目的だけではなく、「血管のトレーニング効果」目的でビガーを使用している中高年の方が増えてきています。

【勃起トレーニング例】

ビガー（Vigor）2020は1回の勃起時間が30分以内であれば毎日使用できます。したがって1回の勃起時間が30分以内であれば勃起トレーニング方法は自由です。

【勃起トレーニングの効果】

〔根治療法と対症療法〕

対症療法とは病気の表面的な症状を抑制・消失させることを目的とした治療法で、ある意味一過性の治療法です。根治療法とは病気そのものを完全に治すことを目的とした治療法で、一番望ましい治療法です。

〔ED治療の根治療法と対症療法〕

ED治療では性行為時の確実な勃起が注目されるため、性行為時の一時的勃起という「対症療法」が重視されがちです。しかし、加齢による老化に伴い男性性機能も低下するため、対症療法による勃起効果も低下する可能性があります。そのため、加齢などによる勃起力低下を中長期的に抑制・改善するための「根治療法」の併用が必要になります。当院の根治療法、対症療法は以下のとおりです。

・真空状態で１５分以上絶対に使用しないこと。

・リングをしたまま３０分以上連続使用しないこと。

・酔った状態では使用しないこと。

・本品を使用目的（陰茎勃起補助）以外には使用しないこと。

・次の患者には使用しないこと

1) 精神障害の為本品の使用が不可能と考えられる患者。

2) 陰茎に炎症や傷のある患者や陰茎を切断した患者。

3) STD（性行為感染症）にかかっている患者。

4) 完全視力喪失者（但し本品の操作方法に習熟した介護者がいる場合にはその限りではない。

5) 重度の多発性硬化症の患者

6) 極端な屈折を伴うペロニー病の患者。

7) 性交をすると健康を損なう恐れがある疾患を有する患者（心疾患、脳血管障害等）

8) その他担当医師が不適当と判断した患者。例えば、抗血液凝固療法施行中、陰茎PROSTHESIS抜去、海綿体内注射による線維症、鎌状赤血球性貧血、持続勃起症の既往のある患者、アルコール依存症または覚醒剤や麻薬常習者