低用量タダラフィル処方|効果や副作用、飲み方は
この記事の監修者
【経歴】
平成15年3月 | 帝京大学医学部卒業 |
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平成15年5月 | 帝京大学医学部付属病院勤務 |
平成19年4月 | 帝京大学ちば総合医療センター勤務 |
平成22年4月 | 山王病院勤務 |
平成25年10月 | 池袋ユナイテッドクリニック開院 |
タダラフィルとは(※1)
ED治療薬の商品名と有効成分
薬剤を特定するときに、商品名で特定する場合と、有効成分で特定する場合の2通りあります。ED治療薬としては、シアリス、バイアグラ、レビトラが有名ですが、これは商品名です。有効成分としては、シアリスの有効成分は「タダラフィル」、バイアグラの有効成分は「シルデナフィル」、レビトラの有効成分は「バルデナフィル」です。
シアリスの有効成分タダラフィル
シアリス(商品名)は日本で2007年にバイアグラ、レビトラに次いで3番目に国内承認され発売された代表的なED治療薬です。シアリスは2013年に年間の処方数でバイアグラを抜いて世界で1番人気のあるED治療薬となりました。欧米では最大36時間という持続時間から金曜日の夕方に服用すると日曜日まで作用するため「ウィークエンドピル」と呼ばれて人気です。シアリスの有効成分である「タダラフィル」は、血管拡張作用が特徴で、性的刺激を受けることで陰茎への血液流入を促し、勃起をサポートする効果があります。
反復服用しやすい特徴
シアリスの有効成分「タダラフィル」は、バイアグラの有効成分「シルデナフィル」、レビトラの有効成分「バルデナフィル」と比べ、効果がマイルドで体に優しいため反復服用しやすいという下記の特徴があります。
〔特徴1〕有効成分吸収が穏やか
シアリスの有効成分「タダラフィル」は、バイアグラの有効成分「シルデナフィル」、レビトラの有効成分「バルデナフィル」に比べ、時間をかけてゆっくり有効成分が吸収される特徴があります。なお、服用後に効き目が現れるまでに1時間ほどかかり、効き目がピークに達するまでに4時間ほどかかります。性行為の3時間くらい前に服用するのがベストとなります。有効成分の吸収と効果発現が体に穏やかであることに由来する特徴です。
〔特徴2〕副作用が少ない
・ED治療薬の副作用として、頭痛や顏の火照り、鼻づまりが現れることがあります。しかしシアリスの有効成分「タダラフィル」は、バイアグラの有効成分「シルデナフィル」、レビトラの有効成分「バルデナフィル」と比べてゆっくりと溶けて効果が発現することから副作用が出にくいという特徴があります。
〔特徴3〕効果が長く続く
シアリスの有効成分「タダラフィル」は、1回の服用でバイアグラの有効成分「シルデナフィル」、レビトラの有効成分「バルデナフィル」よりも効果が長時間継続する特徴があります。つまり、「タダラフィル」は、「シルデナフィル」、「バルデナフィル」よりも副作用の少ない穏やかな効果が長時間持続するという特徴があります。
《最大持続時間》
タダラフィル:36時間 > バルデナフィル:8時間 > シルデナフィル:5時間
〔特徴4〕自然な硬さの勃起
シアリスの有効成分「タダラフィル」は、バイアグラの有効成分「バルデナフィル」、レビトラの有効成分「バルデナフィル」と比べ、自然な硬さの勃起が得られるマイルドな効果が特徴です。そのため、はじめてED治療薬を服用するという方やED治療薬の勃起効果の強さに心配がある方に向いています。
〔特徴5〕食事の影響を受けにくい
シアリスの有効成分「タダラフィル」は、バイアグラの有効成分「シルデナフィル」、レビトラの有効成分「バルデナフィル」と比べ、食事の影響は受けにくい特徴があり、服用するタイミングに神経質にならずに使え、ED治療薬に不慣れな方にも取扱いが簡単です。
タダラフィルの効果と安心な毎日服用
タダラフィルの効果
陰茎の海綿体には多くのPDE-5(5型ホスホジエステラーゼ)が存在していますが、通常時に勃起していないのはこのPDE-5の働きによるものです。
そして、何らかの原因でPDE-5が増え過ぎると、勃起したい時にできなくなり、EDを発症します。ED治療薬シアリスの有効成分「タダラフィル」は、cGMP(生体内の環状グアノシン一リン酸)を分解するPDE-5の働きを阻害し、陰茎の血管平滑筋におけるcGMP量を増やします。そしてcGMPが増えると陰茎の血管が拡張し、血流が促進されます。これにより、勃起を促進します。
タダラフィルの安心な毎日服用
シアリスの有効成分「タダラフィル」の特徴である効果のマイルドさ、副作用の少なさから、バイアグラの有効成分「シルデナフィル」、レビトラの有効成分「バルデナフィル」に比べ毎日の服用に抵抗感は少ないと思われます。しかし、タダラフィルを毎日服用することに、以下のような不安を感じる方もいらっしゃるかと思いますが、心配はありませんので、ご安心ください。
〔安心1:タダラフィルを毎日服用すると効き目が弱まる?〕
薬を飲み続けると効果が弱まってしまい、以前と同じ効果を得るためには量を増やさなければならなくなる場合があります。こうした現象を「耐性」といいます。タダラフィルにはこうした耐性はなく、毎日飲み続けても効果が弱まるということはありません。(※1)さらに、タダラフィルを習慣的に飲み続けると動脈硬化などが改善され、血管が健康になって、より効果が高まるとも言われていますので、ご安心ください。
〔安心2:タダラフィルを毎日服用と依存症になる?〕
依存には「精神依存」と「身体依存」があります。精神依存は、飲みたい欲求が止まらない状態です。身体依存は、しばらく飲まないでいると体や神経に異常が現れる状態です。依存性のある物質は使用し続けると効果が弱まり、耐性が生じやすい傾向があります。タダラフィルでは精神依存も身体依存も起こりませんので、ご安心ください。
〔安心3:タダラフィルを毎日服用と副作用がひどくなる?〕
24時間以上空けて1錠服用等の正しい用量・用法を厳守れば、飲み続けても副作用がひどくなるリスクの低減が期待できますので、ご安心ください。ただし。24時間以上空けずに続けて服用したりすると副作用の危険が高まります。また、病気や薬のなかにはタダラフィルと相性の悪い場合(禁忌薬、併用禁忌薬)があり、タダラフィルを飲み続けている間に新たに病気になったり他の薬を飲み始めたりする場合には医師に相談しましょう。
〔安心4:タダラフィルを毎日服用と性機能が低下する?〕
タダラフィルを服用し続けると性機能が衰えてしまうのではないかと心配する人もいると思います。勃起は、性的刺激で脳が興奮し、その興奮が陰茎に伝わって、陰茎海綿体に大量の血が流れ込むことで起こります。タダラフィルを服用すると一時的に血管が拡張し、陰茎海綿体に血が流れ込みやすい状態になり、勃起に十分なだけの血が流れ込むようになります。性的興奮や神経・血管の連動がなければタダラフィルは効きませんし、タダラフィルが体の働きを衰えさせるようなこともありませんので、ご安心ください。そして、〔安心1〕で述べたようにタダラフィルの習慣的摂取により血管が健康になり、より効果が高まるとも言われていますので、ご安心ください。
タダラフィルのアンチエイジング効果
タダラフィルの新しい効果
タダラフィルは、長時間型のPDE-5(ホスホジエステラーゼ5)阻害剤で、薬剤としての一般的な適応症は、ED、肺動脈性肺高血圧症、前立腺肥大症・排尿障害となっています。しかし、最近タダラフィルについて、新しい効果である「アンチエイジング効果」が注目を浴びるようになってきました。
アンチエイジング効果
〔アンチエイジング作用〕
タダラフィルには、血管内皮細胞機能を改善し、血管を若返らせる「アンチエイジング作用」の可能性が高いことが分かってきています。こうして血管内皮細胞の若返りにより、生活習慣病の発症を抑制し、これが体の老化防止=アンチエイジングにつながります。
〔アンチエイジングのメカニズム〕
〈血管内皮細胞の働き〉
血管の内側を覆っている血管内皮細胞は、血管の最内層にある細胞で、血管の健康状態を維持するのに重要な役割を果たしています。血管内皮細胞は血管弛緩作用を促す一酸化窒素(NO)や血管収縮を促すエンドセリンなどの血管に働きかける物質を放出しており、血管の硬さ・柔らかさをはじめとして、血管壁への様々な調節(若返りなど)を行っています。
〈血管内皮細胞の機能低下〉
血管内皮細胞の働きは、高血圧や糖尿病、脂質異常症、肥満など様々な生活習慣病によりその機能が低下します。血管内皮機能が低下した状態が続けば、動脈硬化の進展、さらには血管の内膜面にコレステロール沈着など生活習慣病発症による「体の老化」を引き起こします。
〈血管内皮細胞の機能改善〉
動脈硬化の初期段階である血管内皮細胞の働きの低下は改善可能であることから、この血管内皮細胞の働きが低下した状態を早期に発見し、さらには血管内皮細胞の機能を高める治療ができれば、「動脈硬化、生活習慣病などの体の老化改善」=アンチエイジングにつながります。
〈タダラフィルの効果〉
血管内皮細胞の機能を高める治療において、タダラフィルは、PDE-5のcGMP(環状グアノシン一リン酸)を分解する働きを抑制することで、cGMPを増加させます。そしてcGMPの作用である「体内全ての細胞の細胞内情報を伝達する作用」と「動脈硬化につながる細い血管の血管内皮機能低下に対し、血管内皮機能を高める作用」によって全身のアンチエイジング効果が期待されています。
このようにタダラフィルは、血管内皮細胞機能を改善することで、「全身の血管の老化を遅らせること」=「全身のアンチエイジング効果」に密接に関わっていることが分かってきています。
〔アンチエイジング研究報告〕
アメリカやEUでは、タダラフィルのアンチエイジング効果について臨床試験が行われています。その中で、心血管系リスクのある男性がタダラフィル20mgを4週間継続摂取したところ、血管内皮細胞の機能を評価する血流依存性血管拡張反応が有意に改善し、この効果は摂取中止後2週間後も継続したという報告(※2)があります。
〔具体的アンチエイジング効果〕
〈全身の老化防止効果〉
cGMP(環状グアノシン一リン酸)は心血管系だけでなく、脳神経系を含め、全ての細胞の正常化を促す細胞内情報伝達物質としての役割を担っています。タダラフィルは、PDE-5のcGMP(環状グアノシン一リン酸)を分解する働きを抑制することで、cGMPを増加させます。したがって、タダラフィルは全身のアンチエイジング効果が期待されます。
〈血管の老化防止〉
タダラフィルには、血管拡張作用があるため血流をスムーズにし血管へのコレステロール沈着や血栓の発生を予防し、全身の血管(内皮細胞)の若返り、健康増進効果が期待できます。心血管リスク(狭心症や心筋梗塞など)、の軽減に効果があるとも言われています。
〈テストステロン産成増加〉
タダラフィルの血管拡張作用・血流促進作用により筋肉血流量も増加するため、筋力トレーニングによる筋力向上にも効果的で筋量増加に伴い男性ホルモン(テストステロン)量も上昇します。テストステロンの効果として性欲・精力増強、男性更年期障害改善、記憶力・集中力向上、やる気充満・精神安定、骨格・筋肉増強、生活習慣病予防などの若返り効果が期待できます。
〈酸化ストレス低減〉
体に取り込まれた栄養素の多くは細胞の中にあるミトコンドリアで酸化され、活性酸素が発生します。活性酸素の多くは、それを除去する酵素や抗酸化剤で消去されます。しかし、過度な運動や運動不足、偏った食事、喫煙などの不健康な生活習慣などによって、活性酸素の生成と消去のバランスがくずれると酸化ストレスが生じます。そして、酸化ストレスにより活性酸素が細胞を攻撃すると、細胞膜の脂質が酸化し、細胞での栄養と老廃物の代謝が阻害されます。また、細胞の核が損傷すると細胞が死滅したり、悪玉(LDL)コレステロールが酸化されると血管の老化を促進します。このように活性酸素は細胞を傷つけたり死滅させることによって老化を促進するということが分かっています。こうした酸化ストレスに対して、タダラフィルは、酸化ストレス軽減に寄与するとの基礎実験報告(※3)がありますので、アンチエイジング効果が期待できます。
〈血糖尿廟改善〉
低容量タダラフィルの投与がEDを合併する2型糖尿病患者の血糖コントロールを改善したとの研究報告(※4)がありました。
〈その他効果〉
血管性認知症改善(※5)、前立腺肥大症・排尿障害改善(※3)
(※3) →Efficacy of Tadalafil Therapy and Changes in Oxidative Stress Levels in Male Patients with Lower Urinary Tract Symptoms and Overactive Bladder – PubMed (nih.gov) (※5) →PubMedCLOUD (carenet.com)、ED治療薬に「アルツハイマー病」の予防効果、脳の血流増加で | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
アンチエイジングのための低用量タダラフィルの服用
効果的服用の条件
長期的健康増進が目的で、不定期の性行為時の一時的勃起が目的ではないため、服用条件は以下の3点です。
・長期的継続服用
・一定間隔反復服用
・低用量服用
〔長期的継続服用〕
血管内皮細胞の修復、健康増進維持のためにはタダラフィルの長期的継続服用が推奨されます。
〔一定間隔反復服用〕
血管内皮細胞の修復、健康増進維持のためには、不定期の服用ではなく毎日など一定間隔での反復服用が推奨されます。タダラフィルの薬用効果はマイルドで体に優しいため毎日の服用がしやすいと思います。
〔低用量服用〕
性行為時の確実な勃起のためには20mgの高用量の有効成分タダラフィルが必要ですが、長期的な血管内皮細胞の機能改善によるアンチエイジングが目的の場合には、服用の都度の確実な勃起効果は不要なため、低用量の服用がお勧めです。
服用の方法
アンチエイジング治療では、服用時の勃起の必要は無いため、10mg・20mgという高用量は不要です。アンチエイジング効果発現のためには、毎日の服用が副作用なく継続できることが必要ですので、5mg以下の低用量タダラフィルの服用で十分とされています。
〔アンチエイジング単独目的の場合の服用〕
・平常日:5㎎以下の低用量の錠を毎日服用
〔ED治療とアンチエイジング併用目的の場合の服用〕
・平常日:5㎎以下の低用量タダラフィル錠を毎日服用 ・性行為の予定のある日:シアリス(有効成分タダラフィル)、バイアグラ、レビトラを24時間以上空けて服用
当院の処方価格と処方メリット 詳しくは→(※6)
当院では、アンチエイジング治療のために毎日服用する低用量タダラフィルとして、用量3.5mgを推奨しています。
〔当院の処方価格と相場〕
当院 |
相場 |
|||||
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用量 |
価格 |
診察料送料 |
用量 |
価格 |
診察料送料 |
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初診 |
3.5㎎ |
30錠 |
0円 |
2.5㎎ |
20錠 |
あり |
再診 |
30錠 |
30錠 |
〔当院の処方価格と相場〕
メリット |
説明 |
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低初診価格 |
初診価格が1錠約132円で低価格 |
効 果 |
タダラフィル用量2.5mgよりも当院処方の3.5mgの方が効果期待大 |
診察料 |
初診・再診とも0円 |
送 料 |
北海道・沖縄・離島を含め全国送料無料(ゆうパケット) |
(※6) →【公式】ユナイテッドクリニック
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