自慰行為で免疫力は上がる?健康面でのメリットや適切な頻度について解説
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更新日:2024年10月26日 公開日:2024年10月26日
「自慰行為は健康に良いって本当?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
実際、適度な自慰行為にはストレス発散や血行促進、テストステロンの分泌促進など、健康面でのメリットがあるとされています。
一方で、過剰な自慰行為は免疫力の低下を招くリスクもあるため、適切な頻度と方法で行うことが大切です。
この記事では、自慰行為と免疫力の関係について解説し、免疫力が低下する要因や、自慰行為の健康上のメリットもご紹介します。
記事を読めば、自慰行為と健康の関係がわかります。
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この記事の監修者
ユナイテッドクリニック総医院長
細田 淳英
【経歴】
平成15年3月 帝京大学医学部卒業平成15年5月 帝京大学医学部付属病院勤務
平成19年4月 帝京大学ちば総合医療センター勤務
平成22年4月 山王病院勤務
平成25年10月 池袋ユナイテッドクリニック開院
目次
自慰行為が免疫力に及ぼす影響はエビデンスがない
現在のところ、自慰行為が免疫力に与える影響については科学的根拠がありません。
人体実験として自慰行為の影響を測定するには倫理的な制約が多く、信頼できるデータを集めることが困難だからです。
また、免疫力は食事や睡眠、ストレスなどによって影響を受けるため、自慰行為の影響だけを測定するのは非現実的です。
一方で、セックスと免疫力に関する研究は存在します。
112人の大学生を対象とした研究では、免疫グロブリンA(IgA)のレベルが最も高かったのは週1~2回セックスをするグループでした(※1)。
IgAは感染症に対する防御機能を持つ抗体で、免疫力の指標の1つです。この研究結果から、適度なセックスが免疫力を向上させる可能性が示唆されています。
ただし、この研究はセックスの頻度に関するもので、自慰行為に特化したものではありません。自慰行為が免疫力に与える影響については、さらなる研究が必要です。
(※1 参考)Sexual frequency and salivary immunoglobulin A (IgA) – PubMed
免疫力が低下する主な要因
免疫力が低下する主な要因は以下のとおりです。
- 食生活の乱れ
- 睡眠不足
- 運動不足
- ストレス
- 喫煙
- 身体の冷え
免疫力は上記のような生活習慣や体温の影響を大きく受けます。免疫力の低下を防ぐには、これらを改善することが大切です。
また、免疫力は加齢によっても徐々に低下します。年齢を重ねるにつれて、免疫細胞の数や機能が衰えるからです。
とくに、高齢者はインフルエンザや肺炎などの感染症にかかりやすく、重症化するリスクも高まります。
バランスの取れた食事や定期的な運動など、日常生活の中で健康的な習慣を取り入れ、免疫力を維持しましょう。
「自慰行為で免疫力が上がる」と言われている理由
「自慰行為で免疫力が上がる」と言われている理由は以下が考えられます。
- ストレス発散になるから
- セロトニンやドーパミンが分泌されるから
- 血行が良くなるから
それぞれ、詳しくみていきましょう。
ストレス発散になるから
適度な自慰行為はストレスを和らげる効果があり、免疫力の維持に役立つ可能性があります。
ストレスは免疫力を低下させる大きな要因の一つです。ストレスが続くと免疫細胞の働きが弱まり、感染症や病気にかかりやすくなります。
自慰行為によって免疫細胞の働きを助けるほどのストレス解消ができるかどうかは個人差があるものの、少しでもストレス解消になるならば健康維持の助けになってくれるかもしれません。
セロトニンやドーパミンが分泌されるから
適度な自慰行為によって脳内でセロトニンやドーパミンが分泌され、免疫力の維持・向上につながる可能性があります。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、睡眠を促すメラトニンの材料にもなる重要なホルモンです。
一方、ドーパミンは快感を引き起こす物質で、免疫機能を活性化させる働きがあるとされています。
ただし、セロトニンやドーパミンは過剰に分泌されると、逆に疲労や精神的な不安定さを引き起こし、免疫力に悪影響を及ぼす可能性があります。
自慰行為は適度な範囲で行いましょう。
血行が良くなるから
自慰行為を行うと、性的興奮に伴って血行が良くなり、免疫力向上につながる可能性があります。
実際、身体の冷えによる血行不良は、免疫力が低下する要因の一つです。特に寒い季節や冷房が効きすぎた環境では血流が滞りやすく、免疫力が低下しやすくなります。
自慰行為で血行が良くなれば、酸素や栄養素が身体中に行き渡り、免疫細胞が活発に働きやすくなると考えられます。
適度な自慰行為が健康にもたらすメリット
適度な自慰行為は、以下のような健康上のメリットがあることがわかっています。
- テストステロンが増加する
- ED(勃起不全)の予防につながる
- 精子の質が良くなる
- 前立腺がんのリスクが低下する
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
テストステロンが増加する
適度な自慰行為は、テストステロンの分泌を促すとされています。
テストステロンは、筋肉の発達や骨の強化に重要な役割をもつ男性ホルモンの一種です。
精神的な安定や自信にも影響するとされており、テストステロンが増えれば、日常生活のパフォーマンス向上にもつながります。
ED(勃起不全)の予防につながる
適度な自慰行為は、ED(勃起不全)の予防にも効果があります。
自慰行為を定期的に行うと、血管や神経の健康を維持しやすいためです。
たとえば、加齢や不健康な生活習慣によって血液の流れが悪くなると、陰茎に血液が流れにくくなりEDのリスクが高まります。
しかし、適度な自慰行為を行うことで血流が促進され、血管の健康が維持されれば、EDのリスクを軽減することが期待できます。
陰茎の健康を保ち、性機能を衰えさせないためには、適度な自慰行為が不可欠です。
【医師からのコメント】
精子の質が良くなる
適度な自慰行為は、精子の質を向上させることがわかっています。
海外の研究によると、精子の運動性や形態が最も良好な状態になるのは、1~2日禁欲した(溜めた)状態です(※1)。
逆に、射精しない禁欲期間が11日以上続くと、精子の運動性が著しく低下すると報告されています(※1)。
そのため、妊活中の方は10日以上の禁欲期間を設けないことが望ましいです。
(※1 参考)Relationship between the duration of sexual abstinence and semen quality
前立腺がんのリスクが低下する
射精は前立腺内の老廃物や炎症の原因となる物質を排出し、前立腺がんのリスクを低下させると考えられています。
海外の調査によると、月21回以上射精を行う男性は、射精回数が少ない男性に比べて前立腺がんの発症リスクが約20%低いという結果が出ています(※1)。
(※1 参考)Ejaculation frequency and subsequent risk of prostate cancer
自慰行為の頻度はどれぐらいが適切?最低でも10日に1回は射精したほうが良い
射精の頻度は、最低でも10日に1回以上が理想的とされています。10日以上の禁欲は精子の質に悪影響を与える可能性があるからです。
海外の研究では、前回の射精から11~14日が経過すると、精子の運動性や、正常な形態の割合が低下することが確認されています(※1)。
一方で、射精頻度の上限についてはエビデンスがありません。
過度に心配する必要はありませんが、自慰行為が健康や日常生活に支障をきたす場合は、頻度を減らすことを検討しましょう。
(※1 参考)Relationship between the duration of sexual abstinence and semen quality
過剰な自慰行為がもたらすリスク
自慰行為を頻繁にし過ぎると、以下の症状を引き起こすリスクがあります。
- 集中力の低下
- 疲労による免疫力低下
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
集中力の低下
過剰な自慰行為は集中力の低下を引き起こすリスクがあります。
自慰行為によって快楽物質であるドーパミンが大量に分泌されると、日常生活でのドーパミン感受性が低下し、喜びや満足感を得にくくなるからです。
また、自慰行為に依存してしまうことで勉強や仕事中に集中できず、効率が落ちるケースも考えられます。
自慰行為は適度な頻度に保ち、生活に支障をきたさないように自己管理を徹底しましょう。
疲労による免疫力低下
頻繁な自慰行為によって疲労が溜まると、免疫力の低下につながります。
免疫システムは、病原体やウイルスから身体を守る重要な役割を果たしています。しかし、疲労が溜まると免疫システムの機能が低下し、風邪や感染症にかかりやすくなるのです。
睡眠不足やストレスが続くと免疫力が弱まるのと同じように、過剰な自慰行為でエネルギーを消耗すると、身体がウイルスや病原体に対して十分に戦えなくなります。
とくに風邪やウイルスに罹ってしまった際は自慰行為を控え、しっかりと身体を休ませることが大切です。
間違った自慰行為がもたらすリスク
自慰行為は正しい方法で行うことが大切です。間違った方法での自慰行為(強く握る、床や壁を使うなど)は、以下の症状につながります。
- ED
- 射精障害
それぞれ、詳しく見ていきましょう、
ED
間違った自慰行為は、ED(勃起不全)を引き起こすリスクがあります。
刺激の強い方法で自慰行為を行うと、脳が強い刺激に慣れてしまうためです。
その結果、通常の性行為では十分な興奮や刺激を感じにくくなり、勃起が維持できなくなる場合があります。
さらに、パートナーとの性行為に満足できない状況が続くと、心理的な要因が加わり、EDの症状が悪化するケースもあります。
健康的な性機能を保つためには、過剰な刺激に依存しないことが重要です。
射精障害
間違った自慰行為は、射精障害(遅漏や膣内射精障害など)を引き起こすリスクがあります。
強い刺激や特定の方法に依存した自慰行為を繰り返すことで、脳や身体が実際の性行為の刺激に反応しにくくなるからです。
たとえば、強く握って行う自慰行為が習慣化すると、実際の性行為で膣圧による刺激が物足りなく感じ、射精が困難になるケースがあります。
射精障害を防ぐためにも、過剰な刺激に頼らない自慰行為を心がけましょう。
自慰行為と免疫についてよくある質問
自慰行為と免疫についてよくある質問をまとめました。
Q.風邪のときに自慰行為をしても大丈夫ですか?
風邪の回復を遅らせる可能性があるため推奨されません。
風邪のときは身体がウイルスと戦っており、十分なエネルギーと休息が必要です。
自慰行為はエネルギーを消費するため、体力が低下している状態で無理に行うのは避けた方が良いでしょう。
医学的に危険とされているわけではありませんが、風邪が完全に回復するまでは身体を休めることが最優先です。
Q.自慰行為が原因で体調を崩すことはありますか?
過剰な自慰行為や、間違った方法での自慰行為は、体調を崩す原因となることがあります。
たとえば、過度に行うと疲労感や倦怠感を引き起こし、免疫力が低下する可能性があります。
また、間違った方法での自慰行為(強く握る、床や壁を使うなど)は身体に負担がかかり、ケガや痛みの原因となることもあるため注意しましょう。
まとめ
自慰行為と免疫力の関係について科学的根拠はないものの、適度な自慰行為はEDや前立腺がんの予防など、健康維持に役立つ可能性があります。
ただし、過度な自慰行為は集中力の低下や免疫力の低下を招くリスクがあるため、適度な頻度を守ることが重要です。
とくに体調が悪いときや風邪の際には無理な自慰行為を控え、体力の回復を優先しましょう。
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EDにならないようにするためには、適度に勃起しペニスを使うことが重要です。
ペニスも身体の一部ですので、使わないと衰えていきます。
無理に射精しなくても大丈夫ですので、定期的に自慰行為を行うようにしましょう。