バイアグラの服用前後に運動は危険？空けるべき間隔も解説

バイアグラの服用前後に運動が厳禁な理由

バイアグラと運動はどちらも血管を拡張する効果があるため、バイアグラの服用前後に運動をすることで、血管拡張作用が相乗的に働きます。

全身の血管が拡張することで、以下のようなリスクに繋がる恐れがあります。

順に解説します。

【医師からのコメント】

強度の高い運動は血管を拡張させ、バイアグラの血管拡張作用と相乗効果を産んでしまうため、控えたほうが無難です。バイアグラの副作用も強く出てしまう可能性があります。

副作用が強まる可能性があるから

バイアグラと運動には血管を拡張する効果があり、相乗的に働くことで副作用が強まる可能性があります。

血管が拡張すると血液量に対して血管の容量が大きくなるため、血圧が低下するのです。血圧が低下すると、立ちくらみやめまいなどの副作用に繋がります。

バイアグラのみでも発生し得る副作用ですが、運動をすることでより血管が拡張し、副作用が出やすくなります。

ケガのリスクがあるから

運動の最中にバイアグラの副作用である立ちくらみやめまいが出現すると、転倒や事故に繋がる可能性があります。運動の内容によっては大ケガをする恐れも。

バイアグラ服用前後の運動では通常時よりも副作用が出やすく、ケガのリスクも上昇します。

バイアグラ服用と運動はどれくらい間隔を空けるべき？

バイアグラ服用の前後に運動をする場合は、以下を参考にして間隔を空けましょう。

詳しく解説します。

服用前に運動する場合：呼吸や脈拍が落ち着くまで

バイアグラ服用前に運動をしたときは、呼吸や脈拍が落ち着いていつも通りの状態になるまで待ちましょう。呼吸数や脈拍数は人それぞれ異なりますが、正常値は以下の通りです。

呼吸や脈拍が落ち着いている場合、血管拡張もある程度治まっていると考えられます。

服用後に運動する場合：薬の効果が切れるまで

バイアグラを服用した後に運動する場合は、薬の効果が切れてからが望ましいです。

バイアグラの効果の持続時間は3〜6時間程度といわれているため、服用から最低でも6時間は空けましょう。

ただし薬が完全に体内から排出されるまでには、14時間程度かかります（※1）。激しい運動の場合は、念のため半日程度は間隔を空けるべきです。

【医師からのコメント】

バイアグラを服用した場合、ランニングや筋トレなど比較的強度の高い運動は控えたほうが無難です。

一方、ウォーキング程度の低い強度の運動であれば問題ないでしょう。

（※1 参考）Viatris e Channel「バイアグラ錠ODフィルム25mg50mg_インタビューフォーム」

バイアグラ服用後の運動以外の行動制限

バイアグラを服用したあとは運動だけでなく、以下の行動に注意しましょう。

注意すべき理由を解説します。

飲酒

バイアグラを服用した後に、過度な飲酒をするのは望ましくありません。アルコールとバイアグラにはどちらにも血管を拡張させる作用があり、さまざまな弊害が生じる恐れがあるためです。

具体的には、いつもより酒に酔いやすくなったり、バイアグラの副作用が強く出たりします。

ただし医学的には、アルコールがバイアグラの作用そのものには影響を与えないとされています。そのため、適度な量であればバイアグラと組み合わせても問題ありません。

緊張が強い人は、アルコールによるリラックス効果でプラスに働くこともあるでしょう。

公開日：2024年03月01日  更新日：2024年03月29日

バイアグラとお酒は組み合わせても大丈夫？飲酒で副作用が強まる可能性は？

運転

運転中にバイアグラの副作用が発生した場合、交通事故に繋がる恐れがあるため、運転は控えるのが望ましいです。

バイアグラの副作用にはめまいやふらつきがあり、運転中に現れると大変危険です。また、稀ではありますが彩視症が現れることもあります。彩視症とは一時的に視界に薄い色がついて見える症状で、信号や標識を認識するのに影響が出る恐れがあります。

運転が禁止されているわけではありませんが、服用後3〜6時間はできる限り運転を控えましょう。

入浴・サウナ

入浴やサウナで身体が温まると全身の血管が拡張し、バイアグラの副作用が強く出る可能性があります。

さらに、浴室やサウナ内は濡れていて滑りやすいため、副作用であるめまいやふらつきによって転倒する危険性が高いです。床が硬く、転倒の際は大怪我に繋がる恐れもあります。

バイアグラを服用して3〜6時間は薬の効果が持続しているため、入浴やサウナは避けましょう。

高所作業

バイアグラの副作用にめまいやふらつきがあることから、服用した後に高所作業をするのは危険です。

高所作業中にめまいが発生した場合、転落する恐れがあります。

特に、脚立での作業は足場が悪く危険性が高いです。電球の交換など、腕を挙げて伸びの姿勢をとるとめまいやふらつきが誘発されやすいため、注意しましょう。

バイアグラと運動に関するよくある質問

バイアグラと運動に関するよくある質問をまとめました。

Q.バイアグラを飲むと運動能力が向上するという噂は本当ですか？

医学的に証明はされていませんが、バイアグラを飲むと有酸素運動のパフォーマンスが向上するといわれています。

バイアグラの血管拡張作用によって酸素の運搬能力が高まり、持久力が上がるという説です。ただし、検証データがあるわけではなく、かつ運動前後のバイアグラ服用は危険であるため、実施すべき行為ではありません。

Q.スポーツにおいてバイアグラはドーピングになりますか？

バイアグラは有酸素運動のパフォーマンスを向上させるといわれていますが、現状ではドーピングに指定されていません（※1）。

しかし、今後バイアグラにおけるスポーツへの影響が明らかになった場合、新たに禁止薬物として指定される可能性はあります。

（※1 参考）公益財団法人 日本アンチ・ドーピング機構「世界アンチ・ドーピング規程 2024禁止表国際基準」

Q.バイアグラに筋肉増強の効果はありますか？

医学的に認められているわけではありませんが、バイアグラには筋肉増強の効果があるといわれています。

バイアグラで全身の血流が増加すると、酸素や栄養が筋肉細胞に供給されやすくなるためです。

しかし運動時にバイアグラを服用すると、めまいやふらつきなどの副作用を起こしやすいことから、服用は推奨されません。ダンベルやマシンを使用している最中にめまいが出現すると、ケガにも繋がります。

まとめ

バイアグラと運動にはどちらも血管拡張作用があることから、通常時よりも副作用が強く出る恐れがあります。運動中のめまいやふらつきはケガにも繋がるため、バイアグラ服用前後の運動は避けるのが望ましいです。

もしバイアグラ服用前後に運動をする場合は、以下を参考にして間隔を空けましょう。

バイアグラの正しい服用方法を理解のうえ、性生活の満足度向上に役立ててください。