EDに効果がある塗り薬は存在する?男性ホルモン補充クリームについても解説

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更新日:2023年11月29日 公開日:2023年11月29日

この記事の監修者はユナイテッドクリニックの細田 淳英です。

「ED用の塗り薬がある」といった情報をインターネット上で目にし、興味を持っている方は多いでしょう。


結論からいうと、海外ではED治療用の塗り薬が販売されていますが、現状日本では承認されていません。ED治療用の塗り薬は日本上陸が待望されている状況です。


ただし、テストステロンの減少で勃起力が落ちているなら、テストステロンを補充できる塗り薬で対策できます。


本記事では、ED治療用の塗り薬や、男性ホルモン補充クリームについてご紹介します。


「塗り薬でEDを改善できないかな?」と思っている方はぜひ参考にしてください。

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この記事の監修者

ユナイテッドクリニック総医院長

細田 淳英

【経歴】

平成15年3月 帝京大学医学部卒業
平成15年5月 帝京大学医学部付属病院勤務
平成19年4月 帝京大学ちば総合医療センター勤務
平成22年4月 山王病院勤務
平成25年10月 池袋ユナイテッドクリニック開院

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ED治療用の塗り薬は国内で処方・販売されていない

ED治療用の塗り薬は、国内で処方・販売されていません。

ED診療ガイドラインでは、ED治療においてPDE5阻害薬の投与が第一選択とされており、EDには内服薬でアプローチするのが一般的です。

国内において認可されているPDE5阻害薬はバイアグラレビトラシアリスの3種類のみで、内服薬・外用薬にかかわらず他は認可されていません。

仮に通販で勃起を促すかのような広告の塗り薬を見つけても、それはED治療用として認められた薬ではないので注意しましょう。

海外ではED治療用の塗り薬「eroxon」が販売されている!将来的には日本で販売されるかも?

ベルギーとイギリスでは、ED治療用の塗り薬「eroxon(エロクソン)」が販売されています。2023年にはアメリカでも販売が承認されました(※1)。

エロクソンは血管を拡張させる成分「ニトログリセリン」が含まれた塗り薬で、陰茎に直接塗り込むことで血管が拡張し、10分以内の勃起が期待できます(※2)。

即効性と手軽さを持ち合わせた塗り薬として注目されていますが、現状日本では承認されておらず、医療機関で処方は受けられません。

【医師からのコメント】

海外で販売されているeroxonは血管拡張作用によりEDを改善させる外用薬であり、画期的な薬であると感じます。

我が国における新薬の許認可は諸外国に比べると大変厳しいため、日本で大々的に流通する可能性は低いですが、自由診療のクリニックでeroxonを輸入し処方するケースは今後出てくるでしょう。

(※1 参考)U.S. FOOD & DRUG|FDA Roundup: June 13, 2023

(※2 参考)eroxon

男性ホルモン(テストステロン)量の減少に起因するEDなら塗り薬で対策できる

勃起のメカニズムに直接働きかける塗り薬は国内で処方・販売されていませんが、男性ホルモン(テストステロン)量の減少に起因するEDなら塗り薬で対策できます。

テストステロンは、男性的な体つきや思考性を作るのに重要な役割を果たすホルモンです。

テストステロン量の減少は性欲減退につながり、「勃たない」「勃起が持続しない」などEDの症状が出やすくなります。

テストステロン量が減少する主な原因は加齢です。 テストステロンの分泌量は20〜30歳頃をピークに年齢とともに低下します。

男性ホルモン(テストステロン)の分泌量の変化

また肥満やストレスも、テストステロン量の低下をまねくとされています。

テストステロン量が減少することによる身体的・精神的症状は以下のとおりです。

身体的症状 ・疲れやすい
・脂肪がつきやすい
・筋力が低下する
・頻尿・残尿感がある
精神的症状 ・うつ気味になる
・不安やイライラが増す
・やる気や集中力が低下する
・判断力や決断力が低下する
・性欲がなくなる

テストステロン量の減少で起こる症状を総称して、「男性更年期障害」と呼びます。

上記に心当たりがあるのなら、テストステロン量の減少で勃起力が落ちている可能性があり、テストステロン補充クリームが有効です。

テストステロン補充クリームは皮膚へと塗り込むことで、体外からテストステロンを補充できます。

【医師からのコメント】

テストステロンは加齢により減少し、EDを含む男性更年期障害の原因となります。加齢による男性機能の衰えを感じているのであれば、テストステロン補充クリームを使用してみてもいいでしょう。

男性ホルモン(テストステロン)を補充できる塗り薬

男性ホルモン(テストステロン)を補充できる代表的な塗り薬は以下のとおりです。

  • グローミン
  • アンドロフォルテクリーム

それぞれ解説していきます。

※当院では処方を行なっていません。

グローミン

グローミン
有効成分 テストステロン
用法・用量 1日1〜2回(朝・晩)2cmを陰のう部や腹部、あご下にすり込むように塗布。2週間を目安に塗り続ける。
副作用 発疹・発赤・かゆみ・かぶれ・腫れ・水疱・にきび

(※ 参考)添付文書|グローミン

グローミントは大東製薬工業から市販されている塗り薬で、男性ホルモン(テストステロン)を皮膚から補充します。

医薬品ではなく第1類医薬品なので、薬剤師が常勤している薬局やドラッグストアであれば処方箋なしで購入可能です。

お近くの薬局やドラッグストアで取り扱いがあれば、試してみてもいいでしょう。

アンドロフォルテクリーム

アンドロフォルテクリーム
有効成分 テストステロン
用法・用量 朝晩1日2回、1回あたり2cm程度を目安に陰のう部や腹部、あご下にすり込むように塗布。
副作用 発疹・発赤・痒み・かぶれ・腫れ

アンドロフォルテクリームは、西オーストラリア州パースを本拠地とするLawley Pharma社が製造販売する塗り薬です。

こちらは市販薬ではなく、医療機関で処方を受ける必要があります。

先述したグローミンはテストステロンが1%配合されているのに対し、アンドロフォルテクリームは5%配合されています。

より高い効果を求める場合は、お近くのメンズヘルス外来で取り扱いがないか確認してみましょう。

塗り薬で治せないEDにはED治療薬がおすすめ

勃起のメカニズムに直接働きかける塗り薬は国内で処方・販売されていないため、EDを治療したいならED治療薬がおすすめです。

バイアグラ

バイアグラ

レビトラ

レビトラ

シアリス

シアリス

特徴 世界的に知名度のあるED治療薬 即効性が高い 作用時間が長い
ジェネリックの名称 シルデナフィル バルデナフィル タダラフィル
効果が現れるまでにかかる時間 30分~1時間 15分~30分 1~3時間
効果の持続時間 3~5時間 5~8時間 30~36時間
食事による影響 受けやすい
(空腹時の服用が推奨される)
やや受けにくい 受けにくい

ED治療薬はどのタイプのEDに対しても効果が期待でき、服用後15分〜1時間くらいで勃起が促されます。

また種類によって即効性や持続性などが異なり、症状やライフスタイルに合わせて選べるので、一度クリニックで相談してみるとよいでしょう。

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まとめ

ED治療用の塗り薬は存在するものの、現状日本では承認されていません。

男性ホルモン(テストステロン)量の減少に起因するEDであれば、男性ホルモン(テストステロン)を補充できる塗り薬で対策できます。

ED治療では、飲み薬を用いるのが一般的です。EDの症状が見られる方は、一度クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。

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