旦那がEDで辛い…妻としてできることは?二人で乗り越える方法を紹介

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更新日:2023年11月29日 公開日:2023年11月29日

この記事の監修者はユナイテッドクリニックの細田 淳英です。

夫婦間の性の問題は周囲の人に相談しづらく、非常に難しい問題です。


「旦那の勃起不足で性行為が中断してしまう…」

「旦那が性生活に消極的になっているのはEDが原因?」


といった悩みを抱えている方も多いでしょう。


そこで今回は、旦那のEDで悩んでいる方に向けて、妻としてできることや二人でともに取り組む方法をご紹介します。


最後まで読めば、EDに悩む旦那の気持ちを理解したうえで、夫婦でともにEDの予防・改善に取り組んでいけるでしょう。

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この記事の監修者

ユナイテッドクリニック総医院長

細田 淳英

【経歴】

平成15年3月 帝京大学医学部卒業
平成15年5月 帝京大学医学部付属病院勤務
平成19年4月 帝京大学ちば総合医療センター勤務
平成22年4月 山王病院勤務
平成25年10月 池袋ユナイテッドクリニック開院

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旦那がEDになる原因

旦那がEDになる原因として考えられるのは、以下の7つです。

  • 加齢
  • 肥満
  • 運動不足
  • 仕事の疲れやストレス
  • 妊活に対する焦りやプレッシャー
  • 妻だけED
  • うつ病や不安障害などの精神疾患

EDは身体的な問題だけでなく、精神的な問題でも発症します。

それぞれ、詳しくみていきましょう。

加齢

加齢は、男性の性機能にさまざまな影響を与える要因のひとつです。

加齢とともに動脈が硬くなり、血液の流れが悪くなることで、勃起に必要な血液が陰茎に供給されにくくなります。

当院が実施したアンケートによると、30代後半から勃起力の低下を自覚される方が多いことがわかりました。

勃起力の衰えを感じ始めたのはいつ頃からですか?
画像引用:@Press|“勃起力の衰え”に関するアンケート調査を実施  30代以降の男性202名に聞いたリアルな勃起事情

また、男性ホルモンであるテストステロンの量は、加齢とともに減少していく傾向があります。

テストステロンは性欲や性機能に関わる重要なホルモンで、その減少がEDの原因となるのです。

【医師からのコメント】

EDは加齢と共に発症リスクが増えるため、何も対策していないと誰もが発症する可能性のある疾患です。

EDは男性であれば特別な疾患ではないため、旦那さまの勃起力が年々衰えてきていると感じているようなら、それは加齢に伴うEDかもしれません。

(※1 参考)@Press|“勃起力の衰え”に関するアンケート調査を実施 30代以降の男性202名に聞いたリアルな勃起事情

肥満

肥満は高血圧や動脈硬化などの心血管系の問題を引き起こし、EDの原因となります。

さらに「肥満は万病のもと」ともいわれており、糖尿病や高血圧など生活習慣病のリスクを高めることが知られています。

糖尿病と高血圧は、ともにEDの発症リスクを高める危険因子です。糖尿病や高血圧の初発症状(病気が判明するきっかけ)としてEDが起こることもあります。

旦那が肥満気味で、かつEDの症状が現れ始めた場合は糖尿病や高血圧の可能性もあるため、受診を促すのが望ましいです。

【医師からのコメント】

肥満はED発症の危険因子です。

旦那さまが肥満気味の場合はED発症のリスクがあるので、夫婦で肥満改善に務めるのが望ましいでしょう。

運動不足

運動が不足すると身体全体の血行が悪化し、EDの原因となる可能性があります。

また、運動不足は体重の増加につながりやすいです。

運動不足が肥満による生活習慣病のリスクを高めることはもちろん、男性ホルモン量の減少を引き起こす可能性も示唆されています(※1)。

旦那が明らかに運動不足だと思われる場合は、ED発症のリスクが高まっている可能性があるため注意が必要です。

【医師からのコメント】

運動不足は肥満や生活習慣病の原因になり、その結果としてEDを引き起こすことがあります。

運動不足のままだとやがてはEDを発症する恐れがありますので、パートナー視点で旦那さまが運動不足と感じているなら、運動を促すべきです。

(※1 参考)阪本州弘|男性における運動負荷・冷水負荷の血清テストステロン濃度に及ぼす効果について

仕事の疲れやストレス

仕事の疲れやストレスは、不安や抑うつ、自尊心の低下などの心理的な負担を引き起こし、EDの原因となることがあります。

また、長期間にわたる疲労やストレスは、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を増加させます。

コルチゾールが過剰になると自律神経のバランスが崩れ、勃起に関する神経系に悪影響を与える可能性があるため、旦那がストレスをため過ぎないよう配慮することが大切です。

妊活に対する焦りやプレッシャー

妊活に対する焦りやプレッシャーが精神的なストレスを引き起こし、EDの原因となることがあります。

さらに、妊活のプレッシャーは夫婦関係にも影響を及ぼすことがあります。

コミュニケーションの減少や喧嘩などによるストレスが、EDを悪化させる悪循環に陥ってしまうのです。

妻だけED

妻だけEDとは、特定のパートナーとの性行為においてのみEDが起こる状態です。

妻だけEDは心因性ED(精神的な問題で発症するED)の一形態で、以下のような心理的な要因が影響していると考えられています。

  • 妊活や性行為へのプレッシャー
  • パートナーとの不仲
  • パートナーに対して感じる性的魅力の減少

など

当クリニックが行ったアンケート調査では、男性の76.8%が「結婚後に勃起力の衰えを感じている」と回答しており、妻だけEDに悩む既婚男性は非常に多いと推測できます(※1)。

結婚してからの性生活において、勃起力が衰えたと感じることはありますか?
画像引用:@Press|「妻だけED」に関するアンケート調査を実施 76.8%の男性が結婚してから勃起力の衰えを感じている

うつ病などの精神疾患

EDは精神面の健康悪化が原因で起こることがあります。

精神疾患による抑うつ状態が性欲を低下させ、性的興奮を感じにくくさせるのです。

とくにうつ病はEDと併発しやすく、互いに影響を及ぼし合いやすい関係にあると考えられています(※1)。

うつ病がEDを引き起こすだけでなく、EDが原因となってうつ病になるケースもあります。

(※1 参考)Bidirectional relationship between depression and erectile dysfunction

旦那がED気味なときの対処法

旦那がED気味だと感じる場合は、以下の対処法を試してみてください。

  • お互いの気持ちや悩みを正直に話し合う
  • 一緒にできる対策は一緒に取り組む
  • セックスを楽しむことを目的にする
  • 夫婦でカウンセリングを受ける
  • ED治療をすすめる

それぞれ、詳しくみていきましょう。

【医師からのコメント】

EDは男性特有のデリケートな悩みですが、女性側から行動を起こすことでEDの問題を解決できるケースも珍しくありません。

パートナーのEDに対して女性が助けてあげられることもありますので、旦那さまがED気味だと感じるようであれば、お互いの気持ちを正直に話し合ってみるのもいいでしょう。

お互いの気持ちや悩みを正直に話し合う

旦那がEDで悩んでいる場合は、まずは相手の沈んだ気持ちをやさしく受け止めてあげることが大切です。

相手を非難するのではなく、

「一緒になんとかしよう」
「EDのこと、一緒に調べてみない?」

など、問題解決に向けた協力的なアプローチを心がけましょう

EDは身体的・精神的な要因が複雑にからみ合う問題であるため、率直な対話が不可欠です。

お互いが信頼し合い、感情を共有することがよりよい関係を築く手助けにもなります。

一緒にできる対策は一緒に取り組む

一緒にできる対策を夫婦で協力して取り組むことで、身体的な健康の向上や夫婦関係の強化につながります。

たとえば、旦那が運動不足の場合にはジョギングやサイクリングなど、一緒に楽しみながらできる運動を見つけて取り入れてみましょう。

定期的な運動は血行を促進し、EDの改善につながります。

また、旦那が肥満気味の場合には、健康的な食事のメニューを一緒に考えたり、食事を二人で協力して準備したりすることで、食事がより楽しくなります。

セックスを楽しむことを目的にする

妊娠を目的とした義務的なセックスは、旦那にプレッシャーをかける要因となりがちです。

妊娠や性的なパフォーマンスに対するプレッシャーを除外することで、お互いが本当に望む形での性的な交流が生まれます。感じるままのペースで進め、楽しむことを重視しましょう。

まずはお互いがどんな部分に性的な喜びを感じるのかを理解し、願望を共有することが大切です。

いつもと違う場所でのセックスや新しい愛撫の方法など、新しい刺激を取り入れてみるのもよいでしょう。

夫婦でカウンセリングを受ける

夫婦でカウンセリングやセックスセラピーを受けることは、お互いの理解を深め、ともに問題に取り組む手助けとなります。

セックスセラピストやセックスカウンセラーなど、性の問題に精通した専門家の指導を受けることで、より具体的で効果的な解決策が見つかりやすくなるでしょう。

(参考)日本性科学会|セックスカウンセラー・セラピスト一覧

ED治療をすすめる

旦那のEDが深刻な場合は、ED治療をすすめることも検討してください。

ただし、男性のプライドや抵抗感などが邪魔して治療に踏み出せないこともあるため、提案は慎重に行いましょう。旦那を責めたり非難したりせず、まずは理解を示すことが大切です。

ED治療では一般的に、勃起をサポートする飲み薬が処方されます。外科手術や高額な施術が必要になることは稀です。

ED治療の方法や効果、リスクなどの理解が進むことで、不安感や抵抗感が軽減されるでしょう。

旦那のEDが原因で不妊となっている場合はどうする?体外受精や人工授精などの選択肢も

旦那のEDが原因で不妊に悩む夫婦も少なくありません。

旦那がEDに悩んでいる場合、まずはED治療を検討することが不妊問題の解決への第一歩です。

ED治療は内服薬による薬物療法が中心で、心理的な問題が影響する場合は精神療法が行われることもあります。

ED治療が効果的でない場合の不妊治療は、体外受精や人工授精も選択肢となります。

体外受精 人工授精
概要 卵子と精子を体外で受精させ、受精卵を子宮に戻す方法 採取した精液から精子を回収し、排卵に合わせて注入器で子宮内に注入する方法
メリット ・妊娠の成功率が高い
・精子が極端に少ない場合でも受精可能
体外受精よりも低コスト(保険適用で1周期5,000円程度)
デメリット 費用が高額(保険適用で9~18万円) 体外受精より妊娠の成功率は低い(通常の性交とほぼ同じ)

旦那のEDについてよくある質問

旦那のEDについてよくある質問をまとめました。

Q.旦那のEDは離婚理由として認められますか?

旦那のEDに伴い性的不調和(セックスレスや性嗜好の不一致)が起こっているのであれば、離婚理由として認められる可能性はあります

ただし、単独の離婚理由として認められるかどうかは裁判所の判断に依存するため、一概にはいえません。

Q.旦那がEDの場合、何科の受診をすすめるべきですか?

旦那にEDの症状がある場合、基本的には泌尿器科を受診することが一般的です。

泌尿器科は泌尿器系(尿道、膀胱、尿管、前立腺など)に関する医療を提供する科であり、EDもその範囲に含まれます。

Q.ED治療薬は精子の質や胎児の健康に影響しますか?

ED治療薬は精子の質や妊娠後の胎児に影響はないと報告されています(※1)。

(※1 参考)バイアグラ錠|医薬品インタビューフォーム

まとめ

旦那のEDに対する妻としてのサポートは、オープンなコミュニケーションから始まります。パートナーの気持ちや悩みを理解し、問題解決に向けてお互いに協力して取り組むことが大切です。

旦那がEDになる原因としては、加齢以外にも肥満や運動不足、仕事の疲れ、精神的な問題などが考えられます。

この中でも、肥満や運動不足は妻としてサポートしやすい部分ですので、まずはできることから試してみてはいかがでしょうか。

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