精子とは?量・質を改善する方法や、生成の仕組みを解説

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更新日:2024年09月28日 公開日:2024年09月28日

この記事の監修者はユナイテッドクリニックの細田 淳英です。
精子とは?量・質を改善する方法や、生成の仕組みを解説
「子どもができない理由は精子の質が原因?」
「精子の質を上げる方法ってあるの?」

このような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

精子は子どもを授かるために欠かせない存在ですが、疾患や生活習慣によって量や質に影響が出ることがあります。

しかし、適切な対策を取ることで、精子の量や質は改善可能です。

この記事では、精子の生成の仕組みや、量や質を高めるための方法について詳しく解説します。記事を読めば、精子の健康を保つ方法がわかります。
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この記事の監修者

ユナイテッドクリニック総医院長

細田 淳英

【経歴】

平成15年3月 帝京大学医学部卒業
平成15年5月 帝京大学医学部付属病院勤務
平成19年4月 帝京大学ちば総合医療センター勤務
平成22年4月 山王病院勤務
平成25年10月 池袋ユナイテッドクリニック開院

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精子とは?新しい生命を生み出すために不可欠な存在


精子は男性の体内で作られる生殖細胞です。頭部に男性の遺伝情報を持ち、尾部を使って卵子に向かって泳ぐ構造をしています。

精子が女性の卵子と結びつくことで受精が起こり、胎児の発育が始まります。

精子は主に精巣で作られ、1回の射精で放出される精子の数はおよそ2~4億個です。その中の1つが卵子に到達することで受精し、新たな生命が誕生します。

精子が生成されるメカニズム

精子が生成されるメカニズム

精子は、「精巣」と呼ばれる器官内にある「精細管」の中で生成されます。

精子の生成をコントロールしているのは、脳の視床下部と下垂体から分泌されるホルモンです。

精細管内で勝手に精子が生成されるわけではなく、脳から分泌されたホルモンによって生成が促される仕組みです。

精子の生成が始まると、精子のもととなる「精祖細胞」が「精母細胞」へ分裂し、「精子細胞」へと変化し、尾のある成熟した精子が出来上がります。

精子の量や質が低下する「造精機能障害」とは

精子が正常に作られない状態を「造精機能障害」といいます。

造精機能障害は男性不妊の原因の約9割を占めるといわれており、以下の4つの種類があります。

  • 乏精子症
  • 無力精子症
  • 無精子症
  • 奇形精子症

それぞれ、詳しくみていきましょう。

乏精子症

乏精子症(ぼうせいししょう)は、精子の数が基準値よりも少ない状態です。

通常、精液1ccあたりの精子数が1,500万個以上が正常とされますが、1,500万個を下回ると乏精子症と診断されます。

乏精子症は精子数に応じて軽度・中等度・高度の3段階に分かれます。

段階 精子数
軽度 1ccあたり1,500万以下
中等度 1ccあたり1,000万以下
高度 1ccあたり500万以下

乏精子症は不妊の原因となることがあり、早期の診断と治療が重要です。適切な対策を取ることで改善の見込みもあります。

無力精子症

無力精子症は、精子の運動率が低く活発に前進できない状態です。

精子の動きが悪いため卵子にたどり着けず、不妊の原因となることがあります。

具体的には、以下のいずれかに該当する場合に診断されます。

  • 動いている精子が全体の40%未満
  • 活発な前進運動をしている精子が全体の25%未満

なお、すべての精子が動いていない場合は「精子不動症」と呼ばれます。無力精子症と精子不動症のいずれも、精子の質を改善する治療が必要です。

無精子症

無精子症は、精液中に精子が全く見られない状態です。

男性不妊の中でも深刻な問題の一つで、自然妊娠が難しくなる原因となります。

しかし、無精子症と診断されても、諦める必要はありません。

無精子症の主な原因には、精巣での精子生産が低下している場合や、精子が精液に混ざらない排出障害があります。

原因を突き止め、適切な治療を行うことで子どもを授かる可能性が高まります。

奇形精子症

奇形精子症は、異常な形の精子の割合が多い状態です。

通常、精子の頭部は楕円形ですが、形が歪んでいるものや、頭部や首に異常があるものを奇形精子と呼びます。

奇形精子は卵子までたどり着けず、不妊の原因となることが多いです。精子の96%以上が奇形の場合、奇形精子症と診断されます。

奇形精子症の具体的な原因はまだ解明されていませんが、過度なストレスや不規則な食生活が影響していると考えられています。

正常な精子を選んで受精させる技術(顕微授精など)も進んでいますが、精子の質の問題を解決することが重要です。

そもそも勃起できない、射精できない場合は「性機能障害」の可能性がある


勃起や射精がうまくできない場合、性機能障害(EDや射精障害)の可能性があります。

ED(勃起障害) 十分な勃起が得られない、または維持できない状態
射精障害 射精に関連する問題で、主に以下の5つに分けられる
・無射精症
・逆行性射精
・早漏
・遅漏
・膣内射精障害

それぞれ、詳しくみていきましょう。

ED(勃起障害)


ED(勃起不全)とは、性行為時に十分な勃起ができない、または勃起が維持できない状態を指します。

EDは一時的なこともありますが、頻繁に症状が現れる場合は治療が必要です。

EDはその原因によって以下の4つに分けられます。

EDの種類 原因
器質性ED ・血管や神経の異常
・糖尿病や高血圧などの生活習慣病
心因性ED 過去の失敗や不安、ストレス
混合性ED 器質性EDと心因性EDの両方が複合
薬剤性ED 特定の薬の副作用

EDの治療方法は、投薬が基本となります。


射精障害


射精障害は、射精が正常に行えない状態のことです。

大きく分けて以下の5種類があります。

射精障害の種類 説明
無射精症 性的快感や勃起はあるものの、射精自体が起こらない状態
逆行性射精 射精時に精液が膀胱内に逆流し、外部に出ない現象
早漏 性行為の最中に、自分の意思とは関係なく早く射精してしまう状態
遅漏 射精までに時間が掛かり過ぎる状態
膣内射精障害 自慰行為では正常に射精できるものの、膣内では射精できない状態

射精障害は原因に応じた適切な治療を受けることで、改善が期待できます。

生活の質やパートナーとの関係に影響を与える可能性があるため、早めに医師に相談することが大切です。

精子の量を増やす・質を高める方法

精子の量や質は、以下の方法で高められる可能性があります。

  • 健康的な食生活を心がける
  • 定期的に身体を動かす
  • 禁煙する
  • 陰嚢部(精巣)の温度を上げ過ぎない
  • アルコールを控える

それぞれ、詳しくみていきましょう。

【医師からのコメント】

健康的な食生活や定期的な運動などによって、精子の量や質は改善する可能性があります。
ただし、これらを心掛けていてもすぐに変化が現れるというわけではありませんので、長いスパンで考えるようにしましょう。

健康的な食生活を心がける


健康的な食生活を心がけることで、精子の量や質の改善が期待できます。

精子の形成や成熟に重要とされる、以下の栄養素をバランスよく摂取しましょう

栄養素 多く含まれる食品
葉酸 ・レバー
・ブロッコリー
・ほうれん草
・アスパラガス
など
亜鉛 ・牡蠣
・豚肉
・かぼちゃの種
など
たんぱく質 ・鶏胸肉
・魚
・卵
・乳製品
など

また、以下の抗酸化ビタミンは、抗酸化作用によって精子の質を向上させるといわれています。

栄養素 多く含まれる食品
ビタミンC ・オレンジ
・キウイ
・いちご
など
ビタミンE ・アーモンド
・アボカド
・さつまいも
など
コエンザイムQ10 ・イワシ
・サバ
・ピーナッツ
など

これらの食品をバランスよく摂取することで、精子の健康をサポートできます。

定期的に身体を動かす

長時間座り続けると、精子の質や量が低下する可能性があります。

会陰部や陰嚢部が圧迫され、血液の流れが悪くなるからです。さらに、下肢全体の血流が悪くなるとEDや射精障害につながる可能性もあります。

精子だけでなく、全体的な健康も考えて定期的に運動することをおすすめします。

運動が難しい場合は、定期的に立ち上がるだけでもOKです。

1時間に1回は立ち上がり、少し歩くかストレッチをしましょう。血流が良くなり、精子の健康を保つ手助けになります。

禁煙する


精子の量や質を改善したい場合、禁煙は非常に効果的な方法です。

海外の研究によると、喫煙者は非喫煙者に比べて平均で精子の運動率が4.78%、精液量が0.21ml、正常形態率が1.37%低いことが報告されています(※1)。

また、同研究では、喫煙本数が多いほど精子へのダメージが大きいことも確認されています。

いきなり禁煙するのが難しい場合は、本数を減らすことから始めてみましょう。

(※1 参考)Cigarette Smoking and Semen Quality: A New Meta-analysis Examining the Effect of the 2010 World Health Organization Laboratory Methods for the Examination of Human Semen

陰嚢部(精巣)の温度を上げ過ぎない


陰嚢部(精巣)の温度は体温よりも1~2度低い状態が理想です。

精巣の温度が高くなると、精子の形成に悪影響を及ぼすといわれています。

たとえば、タイトな下着を着用したり、長時間座り続けたりすると、精巣が高温になりやすく、精子の質や量が低下する可能性があります。

長時間のサウナや熱い風呂も精巣を温めてしまうため、避けるのが望ましいです。

アルコールを控える

妊活中の男性は、アルコールを控えることをおすすめします。

アルコール摂取により精子の運動率が低下する可能性があるからです。

とくに、東アジアの男性の約40〜50%が持つといわれる、ALDH2活性が低下する遺伝子型(ALDH2*2)の男性は、アルコールによる精子への影響が大きいとされています(※1)。

具体的には、1日に1杯を超えるアルコール摂取が月に2日を超える場合、精子運動率が約20%低下すると報告されています(※1)。

少量の飲酒であっても、精子の健康を気にしている方は意識的に控えるよう心がけましょう。

(※1 参考)ALDH2 Expression, Alcohol Intake and Semen Parameters among East Asian Men

まとめ

精子は男性の体内で作られる生殖細胞で、新しい生命を生み出すために不可欠な存在です。

乏精子症や無力精子症、奇形精子症など、精子が正常に作られない状態は男性不妊の原因となります。

健康的なライフスタイルを心がけて精子の質を改善し、妊娠の可能性を高めましょう。

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