EDは性欲の低下が原因?勃起できない理由や治し方について解説

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更新日:2024年10月01日 公開日:2024年01月29日

この記事の監修者はユナイテッドクリニックの細田 淳英です。
EDは性欲の低下が原因?勃起できない理由や治し方について解説

性欲とEDの関連性については多くの議論があります。たしかに性欲が低下すると勃起しにくくなりますが、すべてのEDが性欲の低下から生じるわけではありません。


実際「性欲が無くてパートナーに申し訳ない」と悩む方がいる一方で、「性欲は強いのに勃起が続かない」と悩む方も多くいます。


この記事では、EDと性欲の関係について解説します。


最後まで読めば性欲やEDに関する理解が深まり、正しく対処できるはずです。

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この記事の監修者

ユナイテッドクリニック総医院長

細田 淳英

【経歴】

平成15年3月 帝京大学医学部卒業
平成15年5月 帝京大学医学部付属病院勤務
平成19年4月 帝京大学ちば総合医療センター勤務
平成22年4月 山王病院勤務
平成25年10月 池袋ユナイテッドクリニック開院

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性欲とEDには密接な関係がある

性欲とEDには密接な関係があり、性欲低下はEDの原因の一つとされています。

性欲が低下すると勃起のトリガーとなる性的興奮が不足し、EDが起こる可能性が高まるのです。

しかし、必ずしもすべてのEDが性欲の低下から生じるわけではありません。男性器は繊細であり、EDは身体面・精神面のさまざま問題が影響して起こります。

身体面の問題 ペニスの血管や神経系の障害など
精神面の問題 ストレスや不安、うつ、性欲の低下など

性欲の低下は数あるEDの要因の一つに過ぎないのです。

【医師からのコメント】

性欲とEDは性的興奮の部分で密接に関係しています。

ストレスや血流障害といった何かしらの理由で性欲が減ると、EDのリスクは増加します。

性欲の低下(性欲減退)が起こる原因

性欲の低下(性欲減退)の原因は、主に以下の4つが考えられます。

  • 心理的要因(不安や抑うつなど)
  • 一時的な疲労やストレス
  • 男性更年期障害(テストステロン量の低下)
  • 薬の副作用

それぞれ、詳しくみていきましょう。

【医師からのコメント】

性欲は主に男性ホルモンであるテストステロンの働きによって起きます。

加齢やストレスによってテストステロンの減少が起こると、性欲も低下しやすくなります。

心理的要因(不安や抑うつなど)

不安は性欲の低下を引き起こすことがあります。

不安が高まると心配ごとが常に頭の中を巡り、性的な快楽を求める余裕が無くなるためです。

また、抑うつ症状(うつ病)の主症状に性欲の低下があります。うつ病は興味や喜びを感じにくくなる精神疾患で、性的な行為に対する興味や喜びまでも喪失してしまうのです。

不安や抑うつ症状による性欲低下に悩む場合は、心理療法やカウンセリングなど、専門家のサポートを得ることが大切です。

一時的な疲労やストレス

性欲の低下は、一時的な疲労が原因となることがあります。

長時間労働や睡眠不足などによって疲労が蓄積すると、身体のエネルギーが不足し、性欲が湧きにくくなるからです。

また、ストレスも性欲低下の要因となります。過剰なストレスによって交感神経が刺激されると、ホルモンバランスが乱れてしまうからです。

まずは十分な睡眠を確保し、しっかりと休息を取ることが大切です。

男性更年期障害(テストステロン量の低下)

男性ホルモン(テストステロン)の分泌量の変化
男性更年期障害とはテストステロンの減少に伴うさまざま症状のことです。

テストステロンは、性的な欲求や性機能に重要な男性ホルモンの一種です。分泌量は20~30歳をピークとし、加齢とともに低下します。

男性更年期障害では、テストステロン量の低下によって以下のような身体的・精神的症状が現れます

身体的症状 骨密度や筋肉量の減少、脂肪増加など
精神的症状 抑うつ症状やイライラ感、集中力の低下、性欲の低下など

男性更年期障害の症状には個人差がありますが、性欲の低下はその中でも多い症状の一つです。

薬の副作用

性欲の低下は、薬の副作用として現れることがあります。

性欲低下の副作用がある代表的な薬が、うつ病の治療に使用されるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれる抗うつ薬です。

その他にも抗精神病薬や抗不安薬、ホルモン関連の薬などが、性欲低下を引き起こす可能性があります。

ただし、副作用の程度には個人差があり、すべての人に副作用が現れるわけではありません。

性欲の低下を感じた場合は、決して薬を自己判断で中止するのではなく、まずは医師に相談してください。

性欲を高める方法はある?心身の健康が第一

性欲を高める方法は、性欲低下の原因によって異なります。一時的な疲労やストレスが原因の場合は生活習慣を見直し、心と身体の回復に努めることが大切です。

一方で、心理的要因やテストステロン低下が疑われる場合は医師に相談し、性欲低下の原因を解決する必要があります。

それぞれの原因にあわせた解決方法を、詳しくみていきましょう。

一時的な疲労やストレスが原因の場合:生活習慣を見直す

一時的な疲労やストレスが性欲低下の原因となっている場合、生活習慣の見直しが効果的です。

生活習慣の改善によって身体と心の調和を取り戻し、性欲の回復が期待できます

たとえば、以下のような生活習慣を取り入れてみましょう。

  • 質のよい十分な睡眠時間を確保する
  • バランスの取れた健康的な食事を心がける
  • ストレス解消やリラックスするための時間を作る
  • 適度な運動を習慣にする

健康的な習慣を取り入れていくことが、性欲の回復につながります。

【医師からのコメント】

性欲を高めるには、生活習慣を見直すことが大切です。

特にストレスは性欲と密接に関係していますので、なるべくストレスを避け健康的な生活を心掛けるようにしましょう。

心理的要因やテストステロン低下が疑われる場合:医師に相談する

ストレスや不安、抑うつなどの心理的な要因が性欲低下に影響している場合、専門家のカウンセリングや心理療法を受けることで、問題を解決できる可能性があります

また、加齢にともない性欲が低下してきた場合、テストステロン量が低下している可能性が考えられます。

勃起力が年々落ちてきていると感じる方は医師に相談し、血液検査などで自身のテストステロン量をチェックしてもらいましょう。

テストステロン量が極端に低い場合は、ホルモン補充療法などの治療が必要になることもあります。

さらに、医療機関の診察を受けることで、性欲低下やEDの原因となる根本的な健康問題(糖尿病や循環器系の問題など)が見つかる可能性もあります。

性欲があるのに勃起しない!EDのリスクを高める要因

不健康な生活習慣と、それによって発病する生活習慣病はEDのリスクを高めることが知られています。

EDのリスクを高める要因について詳しくみていきましょう。

不健康な生活習慣

以下の不健康な生活習慣は、EDのリスクを高めるとされています。

不健康な生活習慣 EDのリスクを高める理由
高脂肪・高糖分の食事 高脂肪・高糖分の食事は、循環器系や血管の健康に悪影響を及ぼすため
喫煙 タバコは血管を収縮させ、血流を悪化させるため
運動不足 運動不足は肥満につながり、さらに血液循環を悪化させるため
お酒の飲み過ぎ 過度のアルコール摂取は神経系や血管に悪影響を及ぼすため

これらの生活習慣が複合的に作用することで、EDのリスクが増加します。

EDを予防するには早期に健康な生活習慣を確立し、場合によっては医師の助言を受けることが大切です。

生活習慣病

以下の生活習慣病は、血管機能や神経機能に悪影響を与え、EDのリスクを増加させる可能性があります。

EDのリスクを高める生活習慣病 EDのリスクを高める理由
糖尿病 高血糖が血管を傷つけ、血流を悪化させるため
高血圧 高血圧が血管を傷つけ、血流を悪化させるため
動脈硬化 血管壁にコレステロールや脂肪が蓄積し、血流を悪化させるため

生活習慣病をすでに患っている場合は、医師の指導の下で適切な治療を受けることが重要です。


EDを改善する5つの方法

EDの症状がある場合は、以下の方法で改善を目指しましょう。

  1. ED治療薬を服用する
  2. 食生活を見直す
  3. 適度な運動を習慣にする
  4. 過度な飲酒は控える
  5. 禁煙する

それぞれ、詳しく解説します。

1.ED治療薬を服用する

代表的なED治療薬の種類

ED治療薬は血流を改善し、勃起を促進する作用がある飲み薬です。PDE5阻害剤とも呼ばれ、ED診療ガイドラインでは治療の第一選択として推奨されています。

バイアグラやレビトラ、シアリスなどが有名です。

バイアグラ

バイアグラ

レビトラ

レビトラ

シアリス

シアリス

主成分 シルデナフィル バルデナフィル タダラフィル
効果が現れるまでにかかる時間 約30分~1時間 約15~30分 約1~3時間
効果の持続時間 約3~5時間 約5~8時間 約30~36時間
食事による影響 出やすい やや出にくい 出にくい
費用相場(1錠あたり) 25mg:1,300円〜1800円
50mg:1,800円〜2,200円
10mg:1,500円〜1,800円
20mg:1,700円〜2,000円
10mg:1,500円〜1,800円
20mg:1,700円〜2,000円

ED治療薬は医療用医薬品であり、医師の診断と指示に基づいて服用すべき薬です。

服用方法を誤ると重篤な副作用が現れる可能性があるため、必ず医師の指示に従って使用してください。

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2.食生活を見直す

EDの方が接種すべき栄養素と食事

食事を通じてEDを改善するためには、バランスの取れた食事を心がけることが重要です。

栄養バランスが整っていない食事は、血流やホルモンバランスに影響を与え、EDのリスクを高める可能性があります。

五大栄養素(炭水化物、脂質、たんぱく質、ミネラル、ビタミン)をバランスよく摂取しつつ、以下の勃起機能によいとされる栄養素と食事を積極的に取り入れましょう

栄養素 食品の例
亜鉛 牡蠣、レバーなど
シトルリン スイカ、メロン、きゅうりなど
DHA・EPA サバ、サンマなど
ビタミンE アーモンド、アボカド、うなぎなど

また、高塩分や高脂肪な食事もEDのリスクを高める要因です。

過剰な塩分摂取は血圧の上昇、過剰な脂肪摂取は動脈硬化を引き起こし、血流を悪化させる可能性があります。

3.適度な運動を習慣にする

EDの予防や改善のためには、適度な運動を日常生活に取り入れることが重要です。

運動療法はED診療ガイドラインでも推奨されており、運動によって肥満や高血圧、糖尿病などの生活習慣病を予防すれば、EDのリスクを下げられます。

おすすめの運動は有酸素運動(ジョギングやランニングなど)と筋トレ(特にスクワット)です。

有酸素運動は全身の血液循環を促進し、動脈硬化による血流の悪化を改善する効果が期待できます。

一方で筋トレはテストステロンの分泌を促し、勃起力の向上やEDの改善が期待できます。

有酸素運動や筋トレを無理に意識せず、球技や登山といった身体を動かす趣味を取り入れるのもいいでしょう。大切なのは、運動を習慣化することです。

4.過度な飲酒は控える

アルコールが性行為に与える影響

適度な飲酒にはリラックス効果があり、性行為の際に緊張を和らげる助けになることがあります。

しかし、飲み過ぎはテストステロン量の減少(※1)や生活習慣病のリスク増加など、EDにつながる要因を増加させるため注意が必要です。

また、過度な飲酒が引き起こす肥満や生活習慣病が、EDのリスクを増加させる可能性があります。

お酒を完全に断つ必要はありませんが、EDの予防・改善のためには適度な量に留めることが大切です。

(※1 参考)The effects of alcohol on testosterone synthesis in men: a review

5.禁煙する

ED診療ガイドラインでは、ED改善のために禁煙が強く推奨されています。

タバコに含まれるニコチンには血管収縮作用があり、勃起を妨げる原因です。

禁煙によって血流が改善されれば、同時にEDの改善にもつながる可能性があります。

まとめ

すべてのEDが性欲低下によって起こるわけではありませんが、要因の一つであることはたしかです。

性欲の低下は

  • 心理的要因
  • 一時的な疲労
  • 加齢に伴うテストステロンの低下
  • 薬の副作用

などによって起こります。

性欲を高めるためには原因に応じた対処が必要です。疲労やストレスが原因なら休息が、心理的な問題ならカウンセリングや専門家のサポートが必要となります。

性欲の低下やEDの症状がある場合は、ぜひ当院までご相談ください。

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