10代でもEDになる?原因は精神面かも…治し方と医師の見解

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更新日:2024年10月01日 公開日:2023年10月27日

この記事の監修者はユナイテッドクリニックの細田 淳英です。

「まだ10代なのに、EDな気がする…。これから先も、ずっと勃たないのかな…?」と、漠然とした悩みを抱えていませんか?


EDは一般的に中年以降の男性の問題とされがちですが、高校生を含む10代の若い男性でもEDになることがあります。


しかし、10代のEDは多くの場合、適切なケアによって改善が可能です。


この記事では、10代でEDになる原因やその治し方について解説します。EDに対する不安を解消できる内容となっているので、ぜひ最後まで読んでみてください。

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この記事の監修者

ユナイテッドクリニック総医院長

細田 淳英

【経歴】

平成15年3月 帝京大学医学部卒業
平成15年5月 帝京大学医学部付属病院勤務
平成19年4月 帝京大学ちば総合医療センター勤務
平成22年4月 山王病院勤務
平成25年10月 池袋ユナイテッドクリニック開院

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10代でもEDになる可能性はある

EDは中高年男性に多いとされているものの、実際には10代でもEDになる可能性があります。

なぜなら、EDの発症には肉体的な問題だけでなく、精神的な問題も影響するからです。

学業や恋愛関係など、精神的なストレスや不安が長期間続くと、性的な刺激への反応が鈍くなり、EDになることがあります。

日常生活におけるストレスや不安だけでなく、性行為中の焦りや緊張がEDのきっかけになることも。

ただし、10代で発症したEDは適切に対処すれば改善が見込めます。EDの原因と治し方を知っておくことが大切です。

【医師からのコメント】

当院では未成年に対してのED治療薬の処方は原則行っていませんが、精神的な理由からEDに悩む10代は一定数いると考えられます。

性的な刺激への反応が鈍いと感じている方は、10代でもEDを疑ってみていいかもしれません。

10代のEDの原因は?精神的な問題が多い

10代の場合、身体面の衰えでEDになることは考えづらく、主に以下のような精神的な問題でEDを発症していると考えられます。

  1. 過去の性行為の失敗
  2. 経験不足による焦りや緊張
  3. 自身の身体や男性器へのコンプレックス
  4. 幼少期のトラウマや心的外傷
  5. 慢性的なストレス
  6. 刺激が強すぎる間違った自慰行為
  7. うつ病や不安障害などの精神疾患

それぞれ、詳しくみていきましょう。

1.過去の性行為の失敗

過去に性行為で失敗した経験から、「次の性行為でも再び失敗するのではないか」という不安が残り続け、EDを引き起こす可能性があります。

強い不安感は、性的興奮がペニスへと伝わるのを阻害するためです。

たとえば、以下のような失敗経験がEDを引き起こす可能性があります。

  • 挿入時にもたつき、勃起が鎮まってしまった
  • 挿入してすぐに射精してしまった
  • 性行為後にパートナーとの関係が悪化してしまった

過去の失敗経験で強い不安が残っている場合は、成功体験を積み上げ、性的な自信を回復する必要があります。

【医師からのコメント】

過去の性行為の失敗がトラウマとなり、EDに繋がる恐れがあります。

特に10代は、経験不足と相まってEDになる可能性もあるでしょう。

2.経験不足による焦りや緊張

10代は性行為の経験が限られています。いざ性行為に臨もうとしても焦りや緊張が強く、EDの原因となることがあります。

強い焦りや緊張を感じていると、勃起の維持が難しくなりやすいです。

とくに初めての性行為や新しいパートナーとの性行為において強い焦りや緊張を感じ、うまく勃起できなかった経験をした方も多いのではないでしょうか。

焦りや緊張は経験を通じてなくなっていくものですが、10代のうちはどうしても避けられない場合があります。

3.自身の身体や男性器へのコンプレックス

10代は性に関する自己意識が高まる時期であり、自身の外見的なコンプレックスに対して敏感になりやすいです。

その結果、自身の身体や男性器の大きさ・形状などに対するコンプレックスが、自信喪失や不安を引き起こし、EDの原因となることがあります。

「相手に見られるのが恥ずかしい」「変だと思われたらどうしよう」と思い込んだままだと、いざ性行為に臨んだ際に勃起が妨げられる恐れがあるでしょう。

【医師からのコメント】

外見にコンプレックスがあると「自分は相手から気持ち悪いと思われているのではないか?」という心理状態になり、うまく勃起できない恐れがあります。

特に自分自身で「神経質である」という自覚のある方は、外見のコンプレックスがEDに繋がりやすい印象があります。

4.幼少期のトラウマや心的外傷

幼少期に経験したトラウマや心的外傷を十分に解決しないまま成長すると、EDの原因となることがあります。

EDにつながるトラウマの代表例が「性的虐待」です。性的虐待を経験した人は性行為に否定的な感情を抱いたり、過度の不安や緊張を感じたりする傾向にあります。

とくに10代のうちはまだ小さい頃の記憶が鮮明に残っているため、幼少期のトラウマや心的外傷の影響を大きく受ける可能性があります。

5.慢性的なストレス

慢性的なストレスは、脳の性的刺激に対する反応を妨げ、EDの原因となることがあります。

正常な勃起には副交感神経の優位な状態(リラックスした状態)が不可欠です。

慢性的なストレスは脳内でコルチゾール(ストレスホルモン)の分泌を促進し、勃起に必要な副交感神経の働きを抑制します。

学業や恋愛関係、将来への不安など、10代のストレス要因はさまざまです。

さらに、ED自体が新たなストレスの源となって悪循環が生まれ、EDが悪化することもあります。

6.刺激が強すぎる間違った自慰行為

10代は性的好奇心が強く、自慰行為の回数も多い傾向にあります。

しかし、刺激が強すぎる間違った自慰行為は、性的刺激に対する感度を低下させ、EDの原因となるため注意が必要です。

たとえば

  • 過度な圧力や速度での自慰行為
  • 床や壁を使った自慰行為
  • 長時間・高頻度の自慰行為
  • 過激なポルノを視聴しながらの自慰行為

などが問題となります。

間違った自慰行為については以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。


7.うつ病や不安障害などの精神疾患

10代の場合、うつ病や不安障害などの精神疾患がEDの原因となることがあります。

うつ病 気分が持続的に沈んでいる状態が特徴の精神疾患。性交に対する関心が減少し、EDの原因となることがある。
不安障害 過度の不安や緊張が主症状の精神疾患。性行為でのリラックスが難しくなり、EDのリスクが高まる。

※1 ※2

また、精神疾患の治療に使用される薬物(抗うつ薬や抗不安薬)の副作用として、EDが起こることもあります。

(※1 参考)MSDマニュアル|うつ病
(※2 参考)MSDマニュアル|不安症

彼氏がまだ10代なのにED…彼女ができることは?

10代という若さにもかかわらず、彼氏がEDになってしまった場合、まずは彼の気持ちや不安を真剣に受け止めることが大切です。

EDは彼にとっても大きな悩みである可能性が高く、彼が安心感を得ることが、問題解決の第一歩となります。

決して責めることはせず、「私は気にしてないよ」「焦らなくて大丈夫」といった言葉をかけてあげましょう。

一緒に立ち向かい、愛と信頼を育むことが、今後の良好な関係を築く基盤となります。

10代のEDの治し方は?心身の状態を整えることが大切

10代の方はED治療薬の処方を受けられません。20歳を迎えればED治療薬を使ったアプローチが可能となりますが、それまでは以下のような方法を通じ、心身の状態を整えることが大切です。

  1. パートナーと話し合う
  2. 性行為に対する考え方を改める
  3. 刺激が強い自慰行為をやめる
  4. ストレスを解消する
  5. 睡眠時間を十分に確保する
  6. 心理カウンセリングを受ける

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

【医師からのコメント】

未成年は原則ED治療薬が使えませんので、自分でできるED改善方法は全て試してみるようにしましょう。

心身の状態が整えば、ED治療薬を使わずともED症状が改善する可能性はあります。

当院では10代の方でも服用できる亜鉛やマカといったEDサプリメントも処方していますので、一人で悩まず当院にご相談ください。

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1.パートナーと話し合う

EDの問題を乗り越えるためには、パートナーとしっかり話し合い、信頼関係を築くことが大切です。

感情的なサポートや理解があることでストレスが軽減され、EDが治る可能性が高まります。

初めての性行為や、新しいパートナーとの性行為でプレッシャーを感じてしまうことは、恥ずかしいことではありません。

性行為に自信がないことや緊張していることなどをパートナーに正直に伝え、共に解決策を見つけていきましょう

2.性行為に対する考え方を改める

10代のEDは心理的な要因に起因することが多いため、性行為に対する考え方を改めることで、プレッシャーや不安を減少させることが大切です。

性行為の経験が少ないにもかかわらず、「自分がリードしなければならない」「相手を満足させなければいけない」というプレッシャーを感じる方もいるでしょう。

しかし、性行為はコミュニケーションを大切にし、互いに楽しむことが重要です。リラックスして相手とのつながりを楽しむことを第一に考えましょう。

性行為は時に失敗やトラブルがつきものであり、それを受け入れる余裕を持つことも大切です。

3.刺激が強い自慰行為をやめる

自慰行為の際に強く握りすぎている、床オナをしているなど、刺激が強い自慰行為をしている自覚がある場合は、自慰行為の刺激を弱めてみましょう。

おすすめは膣内に近い環境で行えるコンドーム・マス法です。

コンドーム・マス法

<コンドーム・マス法の手順>

  1. コンドームの内側に少量のローションを入れてなじませます。
  2. ローションを内側に塗ったコンドームを陰茎に装着します。
  3. コンドームを装着した状態で、オナニーを始めます。

とくに性行為の際に「普段の自慰行為より刺激が弱いかも」と感じている方には効果が期待できます。

4.ストレスを解消する

ストレスはEDを悪化させる原因となるため、ストレスを解消することで、EDの症状を改善できる可能性があります。

友達と思いっきり遊ぶ、趣味に熱中するなど、嫌なことを忘れられるものなら何でも構いません。

身体を動かすことはストレス解消になりやすいので、スポーツに取り組むのもいいでしょう。

自分に合った方法を見つけ、日常生活に組み込むことが大切です。

5.睡眠時間を十分に確保する

10代の若者にとっても、十分な睡眠は重要です。

睡眠が不足すると、男性ホルモンの代表格である「テストステロン」の分泌に悪影響を及ぼし、これがEDの要因となる可能性があります。

必要な睡眠時間は人それぞれですが、10代では8~10時間の睡眠が必要とされています。

とくに日中に眠気が強い場合は睡眠が不足している証拠ですので、睡眠時間を増やす努力をしましょう。

6.心理カウンセリングを受ける

心理カウンセリングやセックスセラピーは、10代のEDに多い精神的な問題を解決し、EDの症状を改善するのに役立ちます。

心理カウンセリングとセックスセラピーの違いは以下のとおりです。

心理カウンセリング セックスセラピー
相談相手 心療内科医、精神科医、臨床心理学士、泌尿器科医など 産婦人科医、心療内科医、精神科医、臨床心理士、助産師など
主な対象 一般的な心理的な問題(不安、うつ、ストレスなど) 性的な問題
アプローチ 感情や思考の問題に焦点を当てたアプローチ 性的な問題に特化したアプローチ

心理カウンセリングやセックスセラピーは、状況によっては両方を組み合わせて利用することも可能です。

とくに10代のEDの場合、心理的な要因と性的な問題(性行為の経験不足や過去の失敗など)が密接に関連している場合もあり、両方を組み合わせることで、より効果的な治療が期待できます。

ED治療薬(バイアグラやシアリスなど)は10代でも服用できる?

未成年の方はED治療薬を服用できません

ED治療薬はすべて成人向けに開発され、未成年を対象とした臨床試験は行われておらず、副作用や健康への潜在的な影響が不明確であるからです。

思わぬ健康被害につながる可能性もあるため、通販購入や他人からの譲渡は絶対におやめください。

10代のEDについてよくある質問

10代のEDについてよくある質問をまとめました。

Q.10代でEDとなり、このままずっと勃たない可能性はありますか?

10代のEDは精神的な要因で起こることが多く、治る可能性は高いと言えます。

とくに自慰行為が問題なくでき、朝立ちも確認できる場合は勃起機能が正常な証ですので、過度に不安を感じる必要はありません。

Q.勃たないときにその場でできる対処法はありますか?

まずはゆっくりと深呼吸してリラックスし、気持ちを落ち着かせましょう。緊張や不安が勃起障害の原因となることがあります。

前戯に時間をかけることも大切です。パートナーとの親密な時間を楽しむことで、勃起が自然に起こる可能性が高まります。

Q.未成年でも受けられるED治療はありますか?

未成年の場合、心理カウンセリングや生活習慣の改善指導がメインとなります。

ED治療薬や衝撃波治療は未成年が対象外となっており、有効性や安全性が確認されていないためです。

まとめ

EDは肉体的な問題だけでなく、精神的な要因も影響することもあり、10代でEDを経験する方も珍しくありません。

10代のEDを治すにはパートナーとの話し合いや、性行為に対する考え方を変えることが大切です。

20歳になればED治療薬を服用することもできますので、その際はぜひ当クリニックへご相談ください。

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