ED予防に効果的な生活習慣7選!取り入れたい食事や運動まとめ
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更新日:2024年09月30日 公開日:2023年04月06日
「EDを予防するには生活習慣を見直した方がいいと聞いたけど、具体的にどんなことをすればいいの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
EDの原因は加齢による身体能力の衰えだけではなく、ストレスや体調、生活習慣なども関係しています。若くてもEDになる人はいるため、自分のできる範囲で対策したいものです。
そこで本記事ではED予防に効果的な生活習慣をご紹介します。ぜひ参考にしていただき、ED予防にお役立てください。
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この記事の監修者
ユナイテッドクリニック総医院長
細田 淳英
【経歴】
平成15年3月 帝京大学医学部卒業平成15年5月 帝京大学医学部付属病院勤務
平成19年4月 帝京大学ちば総合医療センター勤務
平成22年4月 山王病院勤務
平成25年10月 池袋ユナイテッドクリニック開院
目次
ED予防に効果的な生活習慣
ED予防に効果的な生活習慣は以下のとおりです。
- 栄養バランスの良い食事を心掛ける
- 暴飲暴食を避ける
- 定期的に運動をする
- 十分な睡眠をとる
- ストレスを溜め込まない
- 過度な飲酒を避ける
- 禁煙する
順番にチェックしていきましょう。
①栄養バランスの良い食事を心掛ける
栄養バランスの良い食事で心身を健康に整えることで、器質性EDの予防・改善が期待できます。
器質性EDとは血管や神経の障害により起こるED(※1)のことです。
たとえば食生活が乱れて血行不良になれば、陰茎への血流量も減って勃起しにくくなります。
また亜鉛が不足して男性ホルモンの一つである「テストステロン」の分泌量が低下すると、性的興奮を感じづらくなり、EDにつながる可能性があります(※2)。
栄養バランスの良い食事を心がけるとともに、以下の栄養素を積極的に摂取しましょう。
栄養素 | 期待できる効果 | 多く含まれる食材 (100gあたりのmg) |
---|---|---|
亜鉛 | 男性ホルモンの一つであるテストステロンの分泌量を増加させる | 生牡蠣(14) 豚レバー(16.9) 牛赤身(5.7) |
シトルリン | 勃起に関与する組織への血液流入に必要なNO(一酸化窒素)の生成を助ける | スイカ(180) メロン(50) |
DHA・EPA | 血流を促して勃起力を向上させる | サバ(DHA:1069、EPA:728) サンマ(DHA:1468、EPA:886) |
ビタミンE | EDの原因の一つである「男性更年期障害」を予防する | アーモンド(30) うなぎ(3.8) アボカド(3.3) |
※3
塩分が高い食事は控えることも大切です。塩分過多は高血圧を引き起こすとされていますが、「日本性機能学会/日本泌尿器科学会|ED診療ガイドライン」によれば高血圧患者はEDを合併する頻度が高いこともわかっています。
なお塩分の目安摂取量は、成人男性の場合で1日当たり7.5g未満(※4)です。
塩分量はラーメン1杯あたり約6g、みそ汁1杯あたり約1.2gと、1日の目安量を簡単にオーバーしやすいので減塩を心がけましょう。
(※1 参考)MSDマニュアルプロフェッショナル版|勃起障害
(※2 参考)日本性機能学会/日本泌尿器科学会|ED診療ガイドライン
(※3 参考)文部科学省|日本食品標準成分表
(※4 参考)厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020 年版)
②暴飲暴食を避ける
暴飲暴食を避けて心身の健康を維持することもED予防につながります。
なぜなら高カロリーな食事による高血圧症・動脈硬化・糖尿病などはEDのリスクを高める可能性がある(※1)からです。
1日あたりの摂取カロリーは、以下の「推定エネルギー必要量」を大幅に超えないようにしましょう。
【推定エネルギー必要量】
身体活動レベル | 推定エネルギー必要量 | |
---|---|---|
18〜29歳 | レベルⅠ | 2,300kcal/日 |
レベルⅡ | 2,650kcal/日 | |
レベルⅢ | 3,050kcal/日 | |
30〜49歳 | レベルⅠ | 2,300kcal/日 |
レベルⅡ | 2,700kcal/日 | |
レベルⅢ | 3,050kcal/日 |
※2
【身体活動レベル】
レベルⅠ | 生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合 |
---|---|
レベルⅡ | 座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合 |
レベルⅢ | 移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合 |
※2
大幅なカロリーオーバーはEDのリスクを高めるだけでなく、健康を損なう原因にもなります。1日の摂取カロリー目安を守り、食べ過ぎないようにしましょう。
(※1 参考)日本性機能学会/日本泌尿器科学会|ED診療ガイドライン
(※2 参考)厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020 年版)
③定期的に運動をする
運動は男性ホルモンの分泌や血流を促すため、ED予防が期待できます。
実際に、週に合計2.5時間以上の運動をすることで、EDのリスクが30%低下するという研究結果(※1)もあります。
またEDのリスク因子とされる肥満(※2)を防止する効果も期待できるため、定期的な運動を取り入れることが大切です。
<定期的に行いやすい運動の例>
- ジョギング
- ウォーキング
- 自宅での軽い筋トレ
ED予防はもちろん、心身の健康のためにも定期的な運動を始めてみましょう。
【医師からのコメント】
(※1 参考)IJIR|Physical activity and erectile dysfunction: meta-analysis of population-based studies
(※2 参考)日本性機能学会/日本泌尿器科学会|ED診療ガイドライン
下半身の筋トレで勃起力は向上する?
下半身の筋肉は全身の中でも大部分を占めるため、鍛えることで血流が促進されて勃起力の向上が期待できます。
また男性器の根元を支える筋肉群「骨盤底筋」が鍛えられることで、勃起時の力強さや持続力にもつながります。
<おすすめの下半身の筋トレ>
- スクワット
→ 足を肩幅より広めに開き、太ももと床が平行になるまで腰を落とす(10回×3) - ヒップリフト
→仰向けになって膝を立て、お尻を5秒かけて上げる&下ろすを繰り返す(10回) - 肛門開閉トレーニング
→肛門を3~5秒間締め、その後3~5秒かけて緩める(10回)
どれも自宅で簡単にできるので、習慣化してEDを予防しましょう。
④十分な睡眠をとる
男性ホルモンは寝ている間に多く分泌されるため、十分な睡眠をとりましょう。
男性ホルモンには性的興奮を高めたり、前向きでエネルギッシュな気持ちにしたりする働きがあり、勃起と密接に関係しています。
EDを予防するには、男性ホルモンの分泌をしっかりと促す必要があるのです。
1週間の睡眠時間を毎日5時間以下とした結果、男性ホルモンの大部分を占める「テストステロン」の分泌量が10〜15%程度低下したという報告(※1)もあります。
EDを予防するために、最低でも6時間、できれば7〜8時間は睡眠をとるのが望ましいです。
【医師からのコメント】
EDと睡眠は深く関わっています。
睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠と呼ばれる状態を繰り返していますが、レム睡眠中に陰茎は勃起しており、これを夜間勃起現象と呼んでいます。
また朝方はレム睡眠状態から起床することが多いため、いわゆる「朝立ち」も同様のメカニズムで生じていると考えられています。
そのため、慢性的な睡眠不足はED症状に影響を与えています。
睡眠中に無呼吸となる睡眠時無呼吸症候群(SAS)もEDのリスクファクターです。SASが原因のEDである場合は、無呼吸の治療により睡眠障害が改善されることでED症状の改善も期待できます。
(※1 参考)UChicago Medical|Sleep loss lowers testosterone in healthy young men
⑤ストレスを溜め込まない
ストレスが原因で発症する心因性EDというEDもあります。
心因性EDはパートナーとの不仲や性行為へのトラウマも大きな原因の一つですが、日常生活におけるストレスが原因となることもある(※1)ため、ストレスを溜め込まない生活を心がけましょう。
<ストレス発散法の例>
- 日光浴をしながら本や音楽を楽しむ
- 断捨離をして気持ちをスッキリさせる
- 散歩など適度な運動をする
- 料理などの趣味に没頭する
- 家族や友人と話す
自分の性格に合ったストレス発散法を一度考えてみてください。ストレスとうまく付き合えるようになれば、EDの予防につながるでしょう。
(※1 参考)MSDマニュアルプロフェッショナル版|勃起障害
⑥過度な飲酒を避ける
「飲酒の習慣がある人はEDを発症しやすい」という臨床データはないものの、アルコール依存はEDの原因となる生活習慣病をまねくことから、過度な飲酒は避けるべきです。
なお厚生労働省は、「節度ある適度な飲酒」を平均純アルコールで1日20g程度(※1)としています。
厚生労働省の基準に基づいた、1日のアルコール摂取量の目安を以下にまとめます。
お酒の種類(アルコール度数) | 1日の摂取量の目安 |
---|---|
ビール(5%) | 500ml(ロング缶or中瓶1本) |
焼酎(25%) | 100ml(グラス1/2杯) |
ワイン(12%) | 200ml(グラス2杯弱) |
ウイスキー(43%) | 60ml(ダブル1杯) |
※1
ただしアルコールにはリラックス作用があるため、性行為の前に少量飲むのは良いとされています。過度な飲酒は避けつつ、アルコールと上手に付き合いましょう。
(※1 参考)厚生労働省|アルコール
⑦禁煙する
喫煙はEDのリスク因子(※1)とされています。
喫煙は血液循環を悪化させる恐れがあるため、EDを予防したい方はすぐにでも禁煙しましょう。
なお「少しずつ本数を減らし、最終的に0にする」という禁煙は失敗しやすい傾向にあるため、思い切ってやめるのがおすすめです。
(※1 参考)日本性機能学会/日本泌尿器科学会|ED診療ガイドライン
20代に多いEDの原因は?
20代のEDの原因は精神的なものが多いとされています。
強いストレスや精神的ダメージにより脳内の情報伝達に支障が起こった結果、視覚や触覚から入ってきた性的刺激が陰茎にしっかり伝わらず、勃起しにくくなるのです。
<20代によく見られるEDの原因>
- 仕事のストレスやプレッシャー
- 女性へのコンプレックス
- 性経験の少なさによる緊張
ただし全ての原因が精神的なものというわけではないので、前述した生活習慣を心がけることが大切です。
自分はED?簡単にできるセルフチェック
自分でEDの程度を知るには「国際勃起機能スコア」という簡単なテストがおすすめです。以下5つの質問の答えの合計点数によってEDの程度を判定します(※1)。
1.勃起を維持する自信の程度はどれくらいありましたか?
【1点】非常に低い
【2点】低い
【3点】普通
【4点】高い
【5点】非常に高い
2.性的刺激による勃起の場合、何回挿入可能な硬さになりましたか?
【0点】性的刺激一度も無し
【1点】全く無しまたはほとんど無し
【2点】たまに(半分よりかなり下回る回数)
【3点】時々(半分くらい)
【4点】おおかた毎回(半分よりかなり上回る回数)
【5点】毎回またはほぼ毎回
3.性交中、挿入後何回勃起を維持できましたか?
【0点】性交の試み一度も無し
【1点】全く無しまたはほとんど無し
【2点】たまに(半分よりかなり下回る回数)
【3点】時々(半分くらい)
【4点】おおかた毎回(半分よりかなり上回る回数)
【5点】毎回またはほぼ毎回
4.性交中に性交を終了するまで勃起を維持するのはどれくらい困難でしたか?
【0点】性的刺激一度も無し
【1点】ほとんど困難
【2点】かなり困難
【3点】困難
【4点】やや困難
【5点】困難でない
5.性交を試みた時に、何回満足できましたか?
【0点】性交の試み一度も無し
【1点】全く無しまたはほとんど無し
【2点】たまに(半分よりかなり下回る回数)
【3点】時々(半分くらい)
【4点】おおかた毎回(半分よりかなり上回る回数)
【5点】毎回またはほぼ毎回
<テスト結果>
22〜25点:正常
17〜21点:軽度ED
12〜16点:中等〜軽度ED
8〜11点:中等度ED
5〜7点:重度ED
点数が低ければ低いほどEDの程度は深刻といえます。もし不安な方は一度クリニックに相談してみましょう。
【医師からのコメント】
上記スコアが21点未満であれば、ED専門クリニックを受診してみましょう。
日本においてEDは「勃起不全」と訳されているため、「EDは勃起が全くできない状態を指す」と勘違いしている方も多いのです。しかし実際は、勃起ができても維持が十分ではなかったり、硬さが不十分であったりといった状態もEDに含まれます。
中折れが起こる方や硬さが不十分で満足な性行為が行えない方はEDを疑ってみてください。
(※1 参考)日本性機能学会/日本泌尿器科学会|ED診療ガイドライン
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EDの予兆があるならクリニックで診察を
生活習慣の見直しでED予防は期待できても、EDを根本的に改善するのは難しいです。
また変化を実感するまでには時間がかかり、本当に意味があるのか不安になる場合もあるでしょう。
すでにEDの予兆があり不安な方は、一度クリニックで診察を受けてみてください。必要に応じて以下のようなED治療薬を処方してもらえます。
バイアグラ | レビトラ | シアリス | |
---|---|---|---|
特徴 | 世界的に知名度のあるED治療薬 | 即効性が高い | 作用時間が長い |
ジェネリックの名称 | シルデナフィル | バルデナフィル | タダラフィル |
効果が現れるまでにかかる時間 | 30分~1時間 | 15分~30分 | 1~3時間 |
効果の持続時間 | 3~5時間 | 5~8時間 | 30~36時間 |
食事による影響 | 受けやすい (空腹時の服用が推奨される) |
やや受けにくい | 受けにくい |
ED治療薬は服用後15分〜1時間くらいで効果が現れ、勃起が促されます。即効性が高いため、常備しておけばいざという時のためのお守り代わりにもなります。
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まとめ
ED予防に効果的な生活習慣のおさらいです。
- 栄養バランスの良い食事を心掛ける
- 暴飲暴食を避ける
- 定期的に運動をする
- 十分な睡眠をとる
- ストレスを溜め込まない
- 過度な飲酒を避ける
- 禁煙する
まずはできる対策から始めて、ED予防に努めましょう。
すでにEDの予兆があり不安な方には、一人で抱え込まずにクリニックで診察を受けてみてはいかがでしょうか。
なお当院はオンライン診療と対面診療の両方に対応しており、気軽に相談できる環境を整えています。
どちらも初診・カウンセリング料は無料ですので、EDでお悩みの方はユナイテッドクリニックにご相談ください。
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運動不足は血管機能の低下や自律神経の低下を引き起こすため、EDの発症にも深く関連しています。当院に来院される患者さまの中にも、運動不足の方は少なくありません。
実際にED患者の方に運動を勧めることはよくありますが、特におすすめの運動はウォーキングやランニング、水泳などの持久力を使う有酸素運動です。
有酸素運動はEDの原因である高血圧や肥満、糖尿病といった生活習慣病の改善に有効であるため、日々継続することでED症状の改善にも繋がります。