EDは何科を受診すべき?診察の流れや治療方法についても詳しく解説

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更新日:2023年11月17日 公開日:2023年07月28日

この記事の監修者はユナイテッドクリニックの細田 淳英です。

EDは多くの男性が経験する悩みです。しかし、ED科という診療科目は存在せず、何科に相談したらよいのか迷ってしまいますよね。


結論から言うとEDは基本的に泌尿器科が専門ですが、EDの原因や悩みによっては内科や精神科の受診が必要になるケースもあります。


この記事では、EDのタイプ別に何科を受診すべきかを解説します。実際の診察の流れや、治療方法についてもご紹介しますので、ぜひご一読ください。

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この記事の監修者

ユナイテッドクリニック総医院長

細田 淳英

【経歴】

平成15年3月 帝京大学医学部卒業
平成15年5月 帝京大学医学部付属病院勤務
平成19年4月 帝京大学ちば総合医療センター勤務
平成22年4月 山王病院勤務
平成25年10月 池袋ユナイテッドクリニック開院

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EDは何科を受診すべき?基本的には泌尿器科

EDは基本的には泌尿器科が専門です。しかし、EDの原因や悩みによっては別の診療科目で治療が必要なケースもあります。

原因や悩み 受診すべき診療科目
原因がわからない、何科か迷う 泌尿器科
高血圧、糖尿病、腎臓病など内科疾患が関係している 内科
精神面に問題がある 精神科・心療内科

それぞれのケースについて、詳しくみていきましょう。

原因がわからない、何科か迷う:泌尿器科

どの科に相談すべきか迷っている場合は、まずは泌尿器科の受診をおすすめします。

泌尿器科は泌尿器系(尿を生成・貯蔵・排泄する役割を担う臓器や組織)の診断・治療を専門とする診療科目です。

日本性機能学会に所属する性機能の専門医は、そのほとんどが泌尿器科の医師として勤務しています(※1)。

EDや早漏、性欲低下など性機能障害の治療を積極的に行っている病院・クリニックが多いので、迷ったらまずは泌尿器科を受診しましょう。

(※1 参考)一般社団法人 日本性機能学会|日本性機能学会専門医

ED専門外来という選択肢も

EDは身体的・精神的要因が複雑に関連して起こる場合があるため、総合的なアプローチが重要とされています。

泌尿器科や内科、精神科など複数のクリニックを掛け持ちしている方も珍しくありません。

そこでおすすめしたいのが、ED専門外来(ED専門クリニック)です。

ED専門外来はその名の通りEDの治療に特化しており、豊富な治療薬の選択肢や、プライバシーに配慮されているなどのメリットがあります

担当する医師も日頃からEDに関する悩みを聞いているため、親切かつスムーズに対応してくれます。

EDにお悩みの方、EDの原因がわからない方は、ぜひ一度当クリニックまでご相談ください。

【医師からのコメント】

総合病院にある泌尿器科は、患者さんはもちろんのこと、スタッフやドクターの中にも女性が居ることも珍しくありません。

一方でED専門クリニックやED専門外来は「男性スタッフのみ」を謳っているところが多く、女性の目を気にすることなく診察が受けられます。

女性の目が気になる方はED専門クリニックでの受診がおすすめです。

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内科疾患が関係している:内科

EDの原因に内科疾患が関係している場合は、内科の受診が必要なケースもあります。

血管や神経の問題、血流不足によって起こるEDは「器質性ED」と呼ばれ、器質性EDの多くは内科疾患(糖尿病、高血圧、腎臓病など)が原因です。

たとえば、代表的な生活習慣病である糖尿病は、血管や神経にダメージを与え、EDのリスクを高めることがわかっています(※1)。

また、高血圧の方は血管に負担がかかることにより、EDの原因となる「動脈硬化」が進行しやすいとされています(※2)。

糖尿病、高血圧、腎臓病などの疾患がある方は、まずは内科を受診して適切な治療を受けることが大切です。

(※1 参考)佐々木 秀行|EDと糖尿病
(※2 参考)国立循環器病研究センター|高血圧

精神面に問題がある:精神科・心療内科

心因性EDやうつ病など、精神的な問題がEDに関連している場合は、精神科・心療内科の受診が必要になるケースもあります。

うつ病や不安障害、ストレス、パートナーとの関係悪化など、精神的な問題はEDにつながるからです。

ED診療ガイドライン」においても、心因性EDに対してはED治療薬と心理療法の併用が強く推奨されています

身体的・心理的要因が重なった「混合性ED」の場合は、内科や泌尿器科との連携が必要になるでしょう。

EDの診察の流れ|ペニスの視診や触診は必要ありません

病院でED治療を受ける際の基本的な流れ

一般的なED診察の初診の流れは、以下の通りです。ペニスの視診や触診を行うことはありませんのでご安心ください。

  1. 事前に予約した日時に来院
  2. 受付で問診票に必要事項を記入
  3. 各種検査(必要な場合のみ)
  4. 医師による診察
  5. ED治療薬の処方・会計

EDの診察では、まず医師が症状や健康状態、病歴などについて質問し、EDの原因や適切な治療法を見つけるための情報を収集します。

また、ED治療薬の服用が可能かどうかを判断するために、血液検査や血圧測定などが行われることもあります。

【医師からのコメント】

EDの診察においては勃起の状態(挿入できるくらいの硬さか?挿入はできても中折れするのか?等)の確認が最も重要です。なぜなら勃起の状態によって選択するED薬の種類が変わってくるからです。

また、ED薬は食事の影響を非常に受けやすい薬剤ですので、食事のタイミングに関する問診も重要になってきます。

EDの治療方法は?投薬治療と生活習慣の改善が基本

ED診療ガイドライン」に基づき、EDの主な治療方法をご紹介します。

  • ED治療薬による治療
  • 生活習慣の改善指導
  • 心理カウンセリング
  • 衝撃波による根本治療
  • ホルモン補充療法
  • 原因となる疾患の治療

それぞれ、詳しくみていきましょう。

ED治療薬による治療

代表的なED治療薬の種類

ED診療ガイドライン」でED治療の第一選択として推奨されているのが、ED治療薬による投薬治療です。

ED治療薬は血管拡張作用を持ち、陰茎の血流を増加させることで勃起を促す効果があります。

代表的なED治療薬は、以下のとおりです。

バイアグラ

バイアグラ

レビトラ

レビトラ

シアリス

シアリス

特徴 世界的に知名度のあるED治療薬 即効性が高い 作用時間が長い
ジェネリックの名称 シルデナフィル バルデナフィル タダラフィル
効果が現れるまでにかかる時間 30分~1時間 15分~30分 1~3時間
効果の持続時間 3~5時間 5~8時間 30~36時間
食事による影響 受けやすい
(空腹時の服用が推奨される)
やや受けにくい 受けにくい

注意点として、ED治療薬は服用したときにのみ効果があり、EDを根本的に解決するものではありません。

EDの改善にはED治療薬に加えて、生活習慣の改善や心理的な問題の解決、基礎疾患の治療など、総合的なアプローチが重要です。


生活習慣の改善指導

EDの治療方法のひとつとして、生活習慣の改善指導があります。

生活習慣の改善は肥満や血行の悪さなど、EDの原因となる健康上の問題を改善し、勃起機能を向上させるために重要です。

ED診療ガイドライン」においても、肥満に対する食事・運動療法や、喫煙に対する禁煙指導が強く推奨されています

生活習慣の改善は自分ひとりでもできることですが、医師が客観的な視点で指導することにより、治療効果の向上につながるでしょう。

心理カウンセリング

EDの治療において、心理カウンセリングは有効なアプローチとして推奨されています(※1)。

EDは身体的な問題だけでなく、ストレスや不安、自己イメージの低下など精神的な問題が関与しているケースも多いからです。

精神科医や心理療法士との対話を通じてこれらの問題に取り組むことで、心の健康を改善し、EDの軽減や解消を目指します

EDが夫婦関係に影響を与えている場合は、パートナーと一緒に心理カウンセリングを受けることもあります。

(※1 参考)日本性機能学会/日本泌尿器科学会|ED診療ガイドライン

※当院では専門家による心理カウンセリングは実施していません。

衝撃波による根本治療

ED治療薬の効果が出にくい方や、薬を服用できない方の選択肢として衝撃波治療があります。

衝撃波治療とは、低強度の衝撃波をペニスに照射して血管の新生を促す治療法です。

器質性EDの根本原因である血管機能の低下を改善するため、一時的な症状の緩和だけでなく、持続的な効果が期待できます。

欧州泌尿器学会のガイドライン」では、ED治療薬が効かない場合の第一選択に採用されている治療法です。

ただし、1回8万円程度の施術を数回行う必要があり、治療費用がかさみやすいというデメリットがあります。

※当院では衝撃波治療を実施しておりません。

ホルモン補充療法

テストステロン量の低下がEDの原因となっている場合、ホルモン(テストステロン)補充療法を行うことが推奨されています(※1)。

ホルモン補充療法とは、筋肉注射や塗り薬によって不足したテストステロンを補充する治療法です。(ペニスへと直接注射をすることはありません)

テストステロンは男性の性器の発育や性欲の維持、勃起の制御などに重要な役割を果たしているホルモンです。

テストステロンの分泌量は20代がピークで、その後は年齢とともに徐々に低下していきます。

テストステロンが不足すると男性更年期障害(性腺機能低下症)となり、EDをはじめさまざまな症状を引き起こします。

特に40代以降でED気味の男性は、男性更年期障害の可能性も視野に入れて治療に臨むべきでしょう。

(※1 参考)日本性機能学会/日本泌尿器科学会|ED診療ガイドライン

※当院ではホルモン補充療法を実施しておりません。

原因となる疾患の治療

精神疾患や生活習慣病などがEDの原因となっている場合、これらの疾患の治療に焦点を当てることが重要です。

以下の疾患はEDの発生リスクを高めると考えられています(※1)。

疾患 説明
うつ病 抑うつ症状が性欲を減退させ、性的機能に影響を与える
糖尿病 神経や血管にダメージを与え、EDの原因となる
高血圧 血管にダメージを与え、EDの原因となる
腎臓病 血流障害、神経障害、テストステロンの低下、高プロラクチン血症、腎性貧血、内因性NO合成阻害物質の蓄積、薬剤性、うつなどの多因子が関係している

これらの疾患の治療により、EDを改善できる場合があります。

(※1 参考)日本性機能学会/日本泌尿器科学会|ED診療ガイドライン


EDについてよくある質問

EDについてよくある質問をまとめました。

Q.朝立ちしない場合は病院へ行くべきですか?

朝立ちが起こらないからといって、すぐに病院に行く必要はありません。朝立ちが起こらないこと自体は、一時的なストレスや疲労が原因の可能性があるからです。

ただし、長期間続く場合や異常が見られる場合は医師に相談することをおすすめします。

Q.ED治療の治療費はどれぐらいかかりますか?

ED治療薬の種類にもよりますが、1錠あたり500~1,500円程度が相場です。

ED治療薬は、必要な錠数を申告して処方を受けます。例えば10錠処方してもらう場合の総額は、「5,000~15,000円+診察費」が目安となります。

薬の価格と診察費は医療機関によって異なりますので、お近くの病院・クリニックへ直接ご確認ください。

Q.ネット通販でED治療薬を購入しても大丈夫ですか?

ネット通販での購入は避けるべきです。偽造薬や低品質な薬を購入してしまうリスクがあります。

ネット通販で購入できるED治療薬は、販売業者が海外から個人輸入したものであり、国内では効果や安全性が確認されていません(※1)。

(※1 参考)厚生労働省|医薬品等を海外から購入しようとされる方へ

Q.ED治療に保険は適用されますか?

ED治療に保険は適用されません。ただし例外として、不妊症の原因がEDと認められた場合には適用されることがあります。

EDは泌尿器科またはED専門外来へ

EDの場合、泌尿器科またはED専門外来を受診するのが一般的です。

EDの原因は多岐にわたり、原因によって治療のアプローチが異なるため、まずは原因を見つけることが第一となります。

ED治療薬による治療を基本として、原因に合わせた治療法を組み合わせることで、よりよい結果が期待できるでしょう。

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